仕事でタイに駐在していた頃のこと。
カンチャナブリでの観光名所であり、
大戦中、日本軍が捕虜を使い、ビルマとタイの間に
鉄道を敷いた史実を映画にした、あの「戦場に架ける橋」で有名な、クワイ川鉄橋の見物に友人と出かけた。
山間の絶壁に、へばりつくように走る泰緬鉄道に乗った時、日本人の60歳前後の、おばちゃん団体7,8人が乗り込んできた。
一週間のタイ観光ツアーらしい、
ベチャクチャと賑やかなおしゃべりが始まった。
丁度、昼どきである。
友人が早起きして作った、おにぎり弁当を開いて食べ始まると、おしゃべりがピタッと止まった。
聞けば、安いツアーなのでこの一週間、タイめしばかりで日本食は一度も口にしてないと言う。
かわいそうに!
「半分づつ食べてよ」
友人と二人分で6ヶ持ってきたおにぎりの内、4ヶを団体さんに献上した。
武骨な男の手で握った、野球のボールのようなおにぎりである。
一口食べて、味を噛みしめると
「ウヮーッ!日本の味!こんなに美味しいおにぎり初めて!最高!」
おばちゃん達に、目に泪を浮かべてお礼を言われた。
世界で最高のご馳走「おにぎり」!
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