テレビ・オリジナル『逃亡者』のキンブル事件。【第3話 誘惑】THE GIRL FROM LITTLE EGYPT
キンブルは夜道でルースという女性の車にはねられて病院に運ばれ、妻ヘレンが死産したときの夢や裁判の夢を見てうなされた。
キンブルは夜道でルースという女性の車にはねられて病院に運ばれ、妻ヘレンが死産したときの夢や裁判の夢を見てうなされた。
出産直後のヘレンは幸せを噛みしめるように、どちらが生まれたかを聞く。 男の子が生まれたが、産声をあげなかったと、告げるキンブル。 | |
そのうえ、医者である立場からこどもをもてなくなったと正直に話した。 しかし、もつことはできると慰める。 養子をもらうことだ。 しかし、死産の悲しみも癒えぬヘレンは、 養子は自分のこどもではないと拒絶する。 | |
事件の日、 夕食にでかけようとするふたり | |
夕食に養子縁組の相談相手が同席することが不満で口論になった。 ヘレンは養子をもらうことに反対だった。 | |
グラスが落ちた。 グラスが割れたのをキッカケに、 キンブルは気晴らしにドライブにでかけた。 | |
キンブルは、ひとりの少年が池にボートを浮かべて釣をしているのを見て、 気持ちがなごむ。 | |
| キンブルが家に戻るころは、すっかり日が暮れていた。 車を走らせると、自宅から走ってくる者に鉢合わせした。 車の前に飛び出したのは、片腕の男だった。 |
不吉な予感を抱いて、家のドアを開けた。 そこに、信じられない光景を目にした。 妻ヘレンが倒れていた。 |
裁判の様子 検事が攻める。 口論は時には暴力に及ぶことがありましたか? | |
隣人を証人に立て、 一度、キンブル夫人の右頬に傷があるのを見ました。 の証言を取る。 | |
妻が酔って机の角に倒れたのです。 奥さんをどの程度愛していましたか。 愛しつづけていました。 ただ、こどもの件だけは、・・・。 | |
ボートの少年を見たといいましたね。 だが、少年は見なかったという。 少年が、キンブルを見なかったという証言を聞いても、 キンブルはもう一人、被告を見たという。 片腕の男。 つまり、家の方から飛び出して来た男。 | |
ジェラード警部が証言に立つ。 10日以上に渡って片腕の男に似た容疑者83人を検問したが、 犯行場所近くには誰もいなかったことを確認しました。 それを受けて検察が主張する、 片腕の男がいなかったということを断定できたのですね。 | |
<キンブルと弁護士> 異議あり、誘導尋問だと弁護士の声。 気をつけてください、検事、 いまの質問は、記録から削除しますと裁判長。 | |
キンブルはいう。 神に誓って、無実です。 |
キンブルは自分の容疑を晴らすに足る事実を実証できなかった。 キンブルは、この夜の名残に外を見つめながら、 自分の運命をじっと考えてみる。 窓の外も自らの将来も暗黒だった。 | |
しかし、 その暗黒の中に運命の計り知れぬ力が潜んでいた。 | |
キンブルは、 護送の途中 列車事故にあって からくも脱走した。 | |
手錠をはめたまま逃げる | |
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サイレンに追い立てられ一軒家でヤスリを手にいれ、 検問していたトラックの荷台にもぐり込む。 | |
トラックの荷台に落ち着いたキンブルは、手錠をヤスリでこすりはじめた。 手錠から開放されたリチャード・キンブルの 孤独と絶望の逃亡生活がはじまった。 |