いきもの散歩

近所の自然観察、飼育している川魚の記録

ミヤマカワトンボ 交尾・産卵

2019年05月29日 | 昆虫類

川のすぐ横を歩いていると、草むらからガサガサと音がした。立ち止まって様子を伺うと、ミヤマカワトンボの連結ペアが草むらから出てきた。連結ペアは右往左往して飛び回り、最終的に水際の草にとまった。そして、すぐに交尾態になった。


ミヤマカワトンボ 交尾

ミヤマカワトンボの交尾は昨年初めて見て、今回が2回目である。前回は10メートルぐらい距離があったが、今回は目の前で交尾が行われた。ただ、草かぶりであまりよく見れなかった。
交尾は4分ぐらい続いた。交尾が終わるとすぐに、近くで産卵が始まった。


今回の産卵場所


ミヤマカワトンボ メス 産卵

ミヤマカワトンボの産卵は初めて見る。書籍「日本のトンボ」にある写真の印象が強く残っていて「ミヤマカワトンボの産卵=潜水産卵」のイメージがあった。そのため、他のカワトンボ同様の産卵で拍子抜けした感があったが、産卵基質が水面に浮いてる場合はこうなるわな、と思った。
しかし、産卵開始から1分が経過するや否や、メスは潜水産卵を始めた。


ミヤマカワトンボ メス 潜水産卵

水面に浮いている部分に産卵してみたものの、納得できないものがあったのだろう。
オスはと言うと、その間、近くにとまったり周辺を飛び回ったりして、そわそわしていた。私が近くで観察していたことが影響したのかもしれない。
潜水産卵は7分ぐらい続いた。水中から上がると植物の水面に浮かんだ部分にとまり、産卵を続けようとした。すると、オスはメスの首根っこを掴んで再び交尾しようとしたため、メスは飛び上がり少し離れた川石にとまった。


ミヤマカワトンボ メス 産卵直後

ミヤマカワトンボの交尾から産卵まで一部始終を観察することができた。あの潜水産卵も見ることができた。防水カメラ(+ウェダー)を持参していれば完璧だったが、この状況は予想していなかった。
この日、このフィールドではミヤマカワトンボの他にアサヒナカワトンボの交尾とダビドサナエの産卵も見ることができた。近くで観察・撮影できるのでかなり良い場所だ。

身近なカワトンボ系(アサヒナカワトンボ、アオハダトンボ、ミヤマカワトンボ、ハグロトンボ)でまだ見ていない繁殖行動は、ハグロトンボの交尾だけになった。ただ、交尾を見るために何時間も待ったりせずに、今年も運任せで観察していくつもりである。今年見れなかったら、ハグロトンボの新たな観察場所を探そうかと思う。



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