「へっへ〜ん♪両手に刀を持った方が、強いに決まってるんだよ!うち、頭いいでしょ♪」
黒田官兵衛とその子、長政によって築かれた福岡城。九州一の巨城なのだが、性格は無邪気で少し抜けている。愛刀の日光一文字と圧切長谷部のことは、「ニッコー」「ハセベ」と呼んで大事にしているが、その刀の価値には気付いていない。
福岡県福岡市の、博多湾に近い福崎丘陵に立てられた平山城。築城の名手であった豊臣秀吉の軍師・黒田官兵衛孝高とその子の長政が、7年をかけて感性させた。本丸を取り囲むように曲輪が連なる梯郭式で、西側に広がる干湯(現在の大濠)や東から流れる那珂川を堀代わりとしていた。櫓や門など、当時の姿で残されている建造物はあるが、天守閣があったかどうかははっきりしない。