「ふふふ、城主様。今日はお出かけですか? お茶を入れますのでおやつにおいしい焼き銀杏、いかがです?」
鑁阿寺と呼ばれる真言宗大日派の本山である足利氏館。元々は足利尊氏の先祖である足利義兼によって築かれた城(武士の館)である。育ちが良すぎるせいか超天然で、性格もおっとりしている。
もともと足利市の祖・源義康が構えた居館で足利氏三代目・義氏の代に足利一門の氏寺となった。周囲に土塁と壕をめぐらしており、鎌倉時代の武家屋敷の面影を今に伝える貴重な建造物として財団法人日本城郭教会が定めた百名城に選ばれる。本堂は国宝で、そのほかの建造物も多くが重要文化財や栃木県指定有形文化財となっている。