7月2日の沖縄。天気は快晴。最高気温は32℃。
昼間は日差しが矢のように体に突き刺してくるので、歩けない。
日が落ちて、ようやく潮の香りを求め、外に出る。
海は水平線を朱色に染め、人影が影絵のようで美しい。
街は人工物のきらびやかな光で包まれ、幻想的なコントラストを奏でる。
近くの公園で、サガリバナが咲いている、と聞いた。
サガリバナ・・・それは日が落ちてから花を咲かせ、夜明けには散ってしまうという「幻の花」
6月下旬から7月頃に咲き、インドや東南アジアに分布し、日本では南西諸島に自生するという。
花の香りはとても甘く、遠くからでもすぐにわかるという。
探し当てた人の声を頼りに、月明かりの中を探索する。
だいぶ探して、ようやく見つけることができた。
ピンク色の花が縦に連なって咲いていて、一輪はちょうど手の平くらいの大きさ。
花は夏の夜空に咲く花火のような形をしていて、一瞬の儚さをさらに思わせる。