私が電話級の無線従事者免許を取得したのは昭和40年8月だ。当時はトリオのTX-88Aや9R-59などのアマチュア無線機が流行していたが、町の商店の丁稚小僧の身の上では、とても手が出せなかった。
その後、トリオからTX-88Aラインの後継の組立キットとして、TX-88Dと9R-59Dラインが発売されたので、当時の「ハム月販」から月賦で購入し「JA0EFR」として開局したのが昭和42年だった。
この時期はAMからSSBへの過渡期で、9R-59Dではプロダクト検波でSSBの復調も可能になっていたが送信はできなかった。
開局後数年間は、主に7MHzのAMでの運用を行ったが、狭い敷地だったのでフルサイズのアンテナが立てられず、ベント型やローディング型、逆V型などのアンテナを使ったがあまり飛びはよくなかった。(特に6エリアがよく受信できなかった。)そうこうしているうちに時代はSSBに移りAMも肩身が狭くなってきた。TX-88DのSSBへの改造記事も雑誌に掲載されるようになってきたので、TVI対策も含め改造に着手したが、未完成のままお蔵入りとなり、そのままアマチュア無線もQRTとなってしまった。
その後、昭和51年7月に電信級、同年12月に第2級を取得し、八重洲のFT-101ESで無線を再開。主に7MHzのCW専門だった。しかし、欧文のラバースタンプQSOに飽きてしまい、年初の「QSOパーティ」専門になってしまった。QSOパーティは29年間続けたが、家族の不幸があり平成17年で新年のQSOパーティも止めてしまった。
現在は、YAESUのFT-950Mで和文のワッチに勉めているが、歳のせいかなかなか暗記受信ができない状況である。
最近物置を整理する必要があり、大事にしまっておいた元箱に取説付のTX-88Dラインもこの際お払い箱にしようと、写真を撮り、取説を電子化(PDF)しブログに掲載することにした。
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TX88Dライン
TX-88D
残念ながら処分する前に写真を撮り損ねてしまった。外観は昔と変わらないが、TVI対策で中はかなりいじってあった。また、AM変調基板をSSB基板に改造しようとAM変調基板を取り外したが、SSB基板を購入する資金を調達できずに未完成で終わっていた。(AM搬送波の送信の確認をした記憶がある。)
この送信機での一番の思い出は、無変調時に搬送波を停止する模擬SSB化をして遊んだことだ。終段管のSG(スクリーングリッド)をAM変調出力でスイッチング(ダイオードスイッチ)し、SSBのように無変調時に搬送波を出ないようにしたものだ。お金もなくSSB機への買い替えもできない時代で、その真似ごとをして楽しんでいた。
TX-88Dの回路図(クリックで拡大します。)
TX-88Dの取説・・・・・「TX-88D.pdf」をダウンロード
(ブログの引っ越しによりダウンロードできなくなりました。ご希望の方にはメールでPDF文書をお送りします。)
※ PDF文書は10MB近くあり、メールでは送れないことが分かりました。郵送料をご負担いただければDVDでお送りします。
FT-243型水晶発振子(3.525Mc)当時の周波数単位は「C(サイクル)」だった。
当初はVFOがなかったので、このような水晶発振子を数個用意して差し替えて周波数を切り替えていた。
中を分解して水晶発振子にマジックインクを塗ると発振周波数が変化したので積極的に利用している人もいた。高低どちらの方に変化したかは記憶がない。
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VFO-1
開局してしばらくしてから購入したVFO-1。これで水晶発振子を取換えてQSYする面倒がなくなった。LC回路が堅牢にできていた。
VFO-1の回路図(クリックで拡大します。)
VFO-1の取説・・・・・「VFO-1.pdf」をダウンロード
(ブログの引っ越しによりダウンロードできなくなりました。ご希望の方にはメールでPDF文書をお送りします。)
※ PDF文書は10MB近くあり、メールでは送れないことが分かりました。郵送料をご負担いただければDVDでお送りします。
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9R-59D
9R-59D外観
火を入れてみたが、電解コンデンサーの容量抜けか大きなハム音が出ている。7MHzのCWは良く受信できたが、SSBはあまり良く受信できなかった。
9R-59Dのシャーシー上部
中間周波増幅、検波・低周波増幅回路がプリント基板化されていた。かなりきれいなのでオークションに出そうかとおもったが、面倒なのでやめた。
9R59Dのシャーシー内部
中間周波増幅、検波・低周波増幅回路がプリント基板化されて、配線は容易ですっきりしている。中央のコイルパックの大きさが目立つ。
9R-59Dの回路図(クリックで拡大します。)
9R-59Dの取説・・・・・「9R-59D.pdf」をダウンロード
(ブログの引っ越しによりダウンロードできなくなりました。ご希望の方にはメールでPDF文書をお送りします。)
※ PDF文書は10MB近くあり、メールでは送れないことが分かりました。郵送料をご負担いただければDVDでお送りします。
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SX-59
プリセレクター MIZUHO SX-59
9R-59Dの感度アップのため購入したミズホのプリセレクター。感度は上がったがSN比が悪かったような記憶がある。
SX-59の取説(クリックで拡大します。)
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アンテナカップラー
ダイワ CSW-115
通過型電力計・SWRメーターを兼ねたアンテナカップラー。最近のトランシーバーには終段素子保護のためほとんど内蔵されている。
懐かしくてコメントしました
9R59と言えば当時憧れの通信機型受信機で
ラジオ雑誌、CQ雑誌によく広告が出ていました
価格が高くて、とても手に入れる事が難しかった
お金をまったく使わず、貯金して、高校生の時に
全貯金を叩いて、購入出来た思い出の受信機
でした、性能はバツグンで苦労して買った甲斐が
ありましたー現在も保有してます(可動するか?)
私のブログ「オルザスの里山歩き」昭和のガラクタ
に実物があります
TX-88Dラインを入手したのですが取説が着いていませんでした。
メールで送っていただけるという記事を見つけてお願いの投稿をさせていただきました。
TX-88D
9R-59D
VFO-1
の取説をお願いいたします。
mic@kcn.ne.jp
本当にありがとうございました!
これからもご指導どうぞよろしくお願いいたします。