先にも書きましたように、予期せぬ禍によって昔ながらの老舗や技能を継承する職人さんたちが廃業に追い込まれつつあります。
日本の文化の断絶につながってしまいます。

古来より伝統文化は、日本に所在する日本人の土地に於いて、日本の材料を用いて日本で作られた建物や器具を使い、日本人の魂を持った日本人が営み継承してきました。それを日本人が享受してきたのです。
この中のどれひとつが欠けても、完全な継承はできません。

老舗が仮面をかぶった外資系ファンドによって単なる集金マシンに変えられる例は枚挙にいとまがありません。
またインバウンドという名の好ましからざる人々が伝統文化を享受することも一般化してしまいました。提供する側すら日本人ではないという例も珍しくはなくなりました。
今回の疫病により、その禍をいち早く脱した地域から救援という名の魔のファンドが日本の文化や資産を狙っています。

わたくしたち日本人の一人ひとりがそれぞれの地域の本物の伝統と自然を含む古来からのあらゆる資産を守りぬく覚悟が必要です。
老舗が資金的に行き詰まることがあれば、みんなが協力して事業継承ファンドを身銭を切って立ち上げるくらいの姿勢があっても良いのではないでしょうか。対岸の火事ではないのですから。

日本政府には日本人と日本人の伝統文化を守りぬく覚悟を示していただきたいと切に願います。
伝統文化や自然資産を守るための予算と法整備が求められています。
禍転じて福となすために。