数十年、百数十年も続いた老舗が、残念ながら暖簾を降ろさざるを得なくなっています。
おそらくは数百年の老舗も。
廃業してしまったことによって生じる古来からの文化的欠落を埋める術はありません。ですから結果的には近代的なマニュアルから成り立っている大規模なチェーン店だけが、幾らかの従業員を犠牲にして生き残っていくことになります。
異常事態が続く日本に疫病がトドメを刺しかねない状況に見えます。
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企業の雇用の調整弁として便利に使われていた派遣社員の雇用環境も悪化していると思われます。
一方で疫病が招来した思いがけない効果も期待できます。
派遣社員のマネージメントを個々の派遣社員自身が行える仕組みができるならば、普及し始めたテレワークなどを利用して各々の専門性と希望によって契約することが以前よりも容易になる可能性があります。
もちろん派遣会社は存在せず、あるいは介在せず、その替わりの役割を個人が行うという前提です。
この仕組みがうまく機能すれば、正社員から派遣社員へと流れていく人も現れるのではないでしょうか。
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老舗が生み出してきた文化の継承も、この仕組みが助けになるかも知れません。
意欲が持てる分野でみんなが研鑽を積んでいく、それは第一次産業でも第二次産業でも第三次産業でも同じことで、それぞれの分野での基礎となるインフラとしてITを整備していけば、とここまで考えれば、ぼんやりとではあっても経済の設計図が見えてきませんか。
IT未発達の日本だからこそ初めから考えて計画的に構築できる強みがあるのです。
これからの日本をあるべき姿に導いていくキーワードは、健康保健などが少なくとも現状並みに整備された上での一人ひとりの自営業化と言えるのではないでしょうか。
つづく