疫病そのもの以外に経済的に苦しんでいる人がたくさんいます。
休業補償を貰えても、そもそも6割では暮らしが成り立たない人が大半でしょう。
思いきって社会そのものを変革することが必要です。
19世紀に、人間を労働から解放する、人間が働かなくても必要なものを手に入れられるようにする、と主張した人がいました。全面的に同意はしませんが一理あります。
雇用がなければ生活に困窮する、雇用を創出しなければならない、という思い込みを国家、社会全体が捨てるところにこそ光明が見えませんか?

人間にとって便利なはずのITを始めとする様々なツールは、確かに便利ではあるものの利潤の奪い合いの激化を招き、結果として更なる労働強化に繋がり、人間から本来の創造力を取り戻すために必要な時間を奪い、社会全体としての感性の欠如を常態化してしまいました。
本来のゴールとは別のところに行き着いたのです。
人の日常を便利にして楽にする、余剰時間を創り出す、旅行をしたり趣味に打ち込んだり家族や気のおけない友人との語らいに興じたり夢を見たり、そんな楽しい時間はかなり増えるはずなのに、そうなっていないのが実感ではないでしょうか。
貨幣の信用を裏づけるものはかつては金でした。
鎖国をしない限り、現在では安定した社会に支えられた生産力と供給力の信用に貨幣価値は支えられています。
ですから日本には本当の意味で豊かになる可能性があります。社会全体が疫病前に戻ることだけを目指さなければ。
疫病前の社会はすでに異常で病んでいたのだと認識することが第一歩ではないでしょうか。