Jazz&Cats&Tea   文月彩

風太郎日記&詩&etc・・・
≪ 竹林書房 ≫
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申し訳ありません。

原点

2009年11月30日 14時33分05秒 | らくがき



未熟であること。

それが、わたしの、二十歳の原点である。

      ・・・・・・・・・・・・・・・・と、いい、



      高野悦子は、最期、鉄道自殺をした。





         山陰線の、花園駅の近くのレールで。





わたしは、そのすぐそばの、花園大学に三年生まで行った。





そのころ、兄は、京都大学の学士入学で純粋哲学を、学んでいた。



ショーペンハウエルを読んでは、大笑いしてたなぁ。。。。。





兄は、開成高校をトップで出て 現役で、京大の理学部理論物理で

相対性理論を学び、ドイツ語で、バイブルを読んでいた。





  わたしたちの共通点は、かなり 多い。



 ビートルズ・バッハ・Jazz・・・・・・つまり 音楽と、読書。



      兄はすべて、書物は英語で原書を読む。





京都市の繁華街・・・・・・・・、河原町のブルーノートという店で、


わたしは、文章をひたすら書き続け、

兄は、夏目漱石や、量子力学、デカンショを読みながら、



                                ジャズを聴いた。



     わたしは、哲学の途と、

     嵯峨野の竹林の道が、大好きだった。





    京都時代・・・・・あしかけ、13年・・・・




若いころは、二人とも、大酒のみだったが、全く、酔った事がない。



        古本屋巡りも、よくした。



古典と思うものは、すべて、新しくて大きな本屋で、
全集そろえるのが、兄の買い方だった。



だから、後年・・・・・・
蓼科に鳩林荘と名づけた、山荘の、
兄の書斎は、すごかった。





        わたしは、詩集しか、持っていなかった。





ゲーテ・ヘッセ・ボードレール・ヴェルレーヌ・ホイットマン
アルチュールランボー

高橋新吉・中原中也・萩原朔太郎・西脇順三郎
八木重吉・立原道造・・・・・・・・・
そのほか、もろもろ、、、、、



   ジョン・レノンと、ボブ・ディランの伝記は持っていた。





近年・・・・・

兄も私も、全く、酒をやめた。もう、
一生分 呑んだから。充分である。





           ____





     昨年 5月12日・・・・・・白血病で父を亡くした。





     簡素な、しかし、実にいい葬式だった。



泣かなかった。    ・・・・・・・・   やっと楽になれたね
         お父さん、、、、、、、。





父は病み続けた人生を84歳で閉じた。



     サラリーマンではない。



鉄関係の、製作所の二代目であるつまり
中小企業の鉄工所のボスである。



     父が亡くなり、
主人が、最近、30年近く勤めた、
住友系列の、システムエンジニアを辞めた。

     



現役で、がんばっているのは、高原塾の塾頭・・・・・・・
つまり、兄である。



兄も私も、今、かつての裕福な暮らしから脱落し、

希望も失ったかのような、緊迫した、状況になってから



父と、それを支え続けた母の苦労が

ようやく、わかってきた。。。。。。。





          東大の、脳外科の、正看だった母は、

小児結核を、働きすぎで、再発させ、大喀血し、
サナトリウム入院した父と、

          
クランケと、ナースという 立場で出会った。



           
退院後、文通し、結婚した。  

28歳と34歳の夫婦。

当時は、かなりの晩婚だ。

           だって、もう52年前だよぉ。。。。。。



     父が押しの一手と、純愛で、もらった、花嫁である。



    母は言う・・・・・

「亡くしてから、よくわかったの。。。。お父さんの優しさが。

 短気だったけれど、わたしを一番大事にしてくれた、

気配りのできる主人だった。。。。。」



          そう 電話で、言いながら、涙ぐんでた。



                  
「 お父さん、ごめんね。・・・・・・ ありがとう。。。。。 」



     





 里には、ラッシーという名の、メスのコリーが居る。



          父を失ってから、

          


家族・・・・・・・特に、兄の希望で、ラッシーを飼った。



    しかしだ・・・・・・
そこが、伊豆高原の里の、家の大きさとはいえ・・・・・・・・



  ( この古屋は、かつて、芸大の教授のアトリエと自宅と、

庭。。。。。 )



      あのデカイ犬が、

『 座敷犬 』 で、ある。 

 呆れた。





                 
 だが、これには、やはり、それなりの、わけがある。





   

 昔、アイリーンという、
愛称・・・・・リン という、 シェルティーを飼っていた。

が、、、、、



家族のうっかりミスで、城ヶ崎海岸にあった 
別荘の庭から 逃走させてしまったのだ。

         

リンは、海岸から来る、突風が、怖かったのだ。

         
だが、玄関にすら、入れてやらなかったらしい・・・・・

わたしは、もう、結婚して、相模原に居た。

         兄も姉も、夢中で、何年も探した。

         
地方新聞やビラ・・・・・・   

いろんな、情報を集められるだけ集めたが、見つからなかった。


 知らせを聞いて、わたしは、号泣した。わたしが、19のころから、一番可愛がった、犬だったから。



    

リンへの罪滅ぼしで、ラッシーを、今、愛している。





        ____________


    


わたしは、やっぱり、シェットランド・シープ・ドッグが欲しい。

豆芝もいいなぁ~~!!



           
犬を連れて散歩に行きたい。



                   
しかし、うちには、もう 猫が二匹居るから、
それに貧しくなったし・・・・



        だから、もう、動物は飼えないだろう。







わたしの二十歳の原点は・・・・病弱だった。そして、未熟だった。



いつか、生活が定まったら・・・・・・、、、、、、
今度は、猫の子を 拾ってきたい。





血統書なんて、大層なものは いらない。



           

二十歳の原点は、病弱と、潔癖症と、未熟・・・・・・。



     で、



                
今、48歳の原点も未熟・・・・・・だが、





        笑うことを覚えた。





       ぷぅちくりんの原点は、笑うことである。



                                       

               男はつらいよ  

寅次郎 わすれなぐさ  を、見ながら・・・・。







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