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2020(令和二)年03月02日(月)からコロナ休館
‡2020(令和二)年06月03日(水)より開館
https://ja.wikipedia.org/wiki/呉市海事歴史科学館
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思いつきで数百億円「どうせうやむやに」の情けなさ
‡2020(令和二)年06月03日(水) JBpress 08:00 勢古 浩爾:評論家、エッセイスト
写真◆JBpress 提供 写真:つのだよしお/アフロ
わたしは埼玉県のある町に住んでいる。10万円の「特別定額給付金」の申請用紙は5月下旬に来たが、
2020(令和二)年06月01日(月)現在、まだ「アベノマスク」は到着していない。
■一国の総理が考えたあげくの政策なのか ⇒「アベノマスク」は別に待ちわびているわけではないからそれはいいのだが、
2020(令和二)年04月01日(水)安倍首相が布マスクを2枚、全世帯に送ると得意顔で発表したとき、これが一国の総理が考えたあげくの政策なのかと、わたしは唖然とした。マスクが店から払底し、少しでも入荷すると即、人々が殺到するといった状態だったとはいえ、マスク2枚というケチくささに、心が萎えるほど情けなかったのである。そんなことよりも、もっと驚いたことはその費用が220億円かかると知ったことである。「正気か?」と思った。費用対効果のこのバカげたギャップ! 全国民のだれもが「まったくの無駄遣い」と思ったはずである。いったい全体、どこの愚か者がこんなことを考えたのだ? 行政にかぎらず、会社や組織のどんな政策決定にも、かならず最初にいいだした人間がいる。それに同意・反発・修正があるのがふつうだが、阿諛追従で無審査のまま決定ということもないわけではない。「アベノマスク」を最初にいいだしたのは、今やなにやかにやで有名になった官邸官僚の佐伯耕三首相秘書官(44)のようである。2017年に松本人志ら「ワイドナショー」のメンバーと安倍首相の食事会を設定したり、今度のコロナ自粛の際には、星野源の動画にのっかって首相の優雅な生活をアップしたのも佐伯氏だとされている。「おまえはルイ14世か」とネット上でボコボコに叩かれた。佐伯氏は灘高から東大法学部、経産省から首相秘書官とエリートコースをまっしぐらだが、余計なことをしてはそのことごとくが世間感覚とずれまくっていて、阿呆ボンぶりを露呈しているのだ。その佐伯氏が、安倍首相に「全国民に布マスクを配れば不安はパッと消えますよ」といったというのだ。この提案に、それまで指導者能力不足や政策決定の遅さを指摘されて、不人気にクサクサしていた、これまたおなじ世間知らずの安倍首相が「それいいな、よし、やろう」といったかどうかは知らないが、飛びついて応諾した。そんな思いつきひとつで、数百億円の金が、まるで子供に小遣いを与えるような気楽さで出費されたのである。総費用の計算は下っ端にやらせたのだろう。発注先の選定はどうしたのか。
■自分の懐は一円も傷んでいないから ⇒ この「アベノマスク」は、
2020(令和二)年04月07日(火)に「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」で閣議決定したとはいえ、ほとんど秘書官と総理の二人だけで決まった感がある。閣議決定は満場一致が原則だから一人の反対もなかったのだろう。しかも費用は220憶円から一気に499憶円になったと報じられ、ふざけるなと思ったが、最終的には466億円にきまった。しかしその後も、発注先を明らかにするかどうかで揉め、配布されはじめたあとも、虫、髪の毛、カビなどの汚れがあり、すべて回収。再度やりなおして、検品作業にまた8億円かかるという。8億円などまるで8000円くらいの感覚で、税金をまあ湯水のごとく使っているのだ
2020(令和二)年06月01日(月)、菅官房長官はマスクの本当の契約額は260億円と発表した。なんなのだ、この数字のふらつきは?あれだけ圧倒的な品不足だったマスクも、いまではいろんな店の前でマスクが売られるようになり、値崩れがおきている状態である(無料配布も出た)。安倍首相は「アベノマスク」をひとり着けつづけて宣伝につとめているが、もういらんという声もあり、返納箱が出現した。とんだまぬけな政策だったが、これの責任はだれもとらない。佐伯氏もケロッとしていることだろう。自分の懐は一円も傷んでいないのだ。それにしても260億円だよ。まるまるどぶに捨てたようなものだ。ところがマスクの値崩れについても、菅義偉官房長官は、「布マスクの配布などにより需要が抑制された結果、店頭の品薄状況が徐々に改善をされて、また上昇してきたマスク価格にも反転の兆しがみられる」と布マスク配布の効果を評価したのである。よせばいいのにバカの上塗りである。自分がこういえばだれもが信じてくれると思っているのかね。それとも国民が信用しようとしまいと、そんなことはどうでもいいのか。
■税金は自分の金だと思っている ⇒ 恥知らずでなければ政治家はつとまらない。そもそも「恥」の意識がないのだろう。もう加計森友・桜を見る会問題のときに、この内閣の人間や官僚のいうことは一言一句信用できないと国民に知れ渡ってしまったのである。安倍首相がいくら「わたしの責任です」といっても、国民は「はいはい、また口先だけね」とわかっているのである。政治家の言葉が一切信用できないとなったら、もう一巻の終わりである。「アベノマスク」の費用はいうまでもなく税金である。政治家や役人は表向き「血税」というが、ほんとうにそんなことを思っている者はいない。自分たちの課、部署、省の予算をいかに多く獲得して、それを自分たちの自由に使える「収入」と思い、なにがなんでも使い切ることしか考えていないのだ。関心があるのは自分の人事だけで、自分の懐が痛まず、自分がやっていることがバレなければ、なんでもするのが政治家や官僚である。いや、たいがいの人間はそうなのだが。
2019(令和元)年08月、山中伸弥教授のiPS細胞研究所(CiRA)の助成金が打ち切られそうになるという事件が生じた。菅官房長官の腹心といわれる和泉洋人首相補佐官(66)、その和泉氏と“ただならぬ関係”にあると噂される大坪寛子厚労省大臣官房審議官(52)の二人が、山中教授に面会し、一方的に予算打ち切りを通達したというのである。iPS細胞研究所では複数の型のiPS細胞を備蓄しており、その事業のために年間10億円の助成金を受けていたのだが、それを2020年度から打ち切るというのである。大坪審議官は傲慢にも「iPS細胞への補助金なんて、私の一存でどうにでもなる」と「恫喝」した、とされる。
2019(令和元)年12月19日(木)『週刊文春』山中教授は「僕たちは官僚の方からお金をいただいているのではない。国民の税金で研究をさせていただいているんです」と語っているが、この「美熟女」官僚もまた、予算(税金)は自分の金だと思っているのだろう。いったいこの連中は人に知られないところで、なにをやっているのか。
写真◆JBpress 提供 参院予算委で答弁する和泉洋人首相補佐官(写真:つのだよしお/アフロ)
■人気とりのために税金を無駄遣いをしてなんとも思っていない
2020(令和二)年01月03日(金)『FRIDAY』厚労省の行政に詳しい医師はこういっている。「山中教授と同じような手口で予算をカットされた“被害者”の話はよく耳にします。厚労省には自由に使える数十億円規模の『調整費』というものがあり、大坪氏がその予算を握っている。そのため、彼女の傍若無人な振る舞いを知っていながら、誰も表立って批判することができないのです。ただ、疑問なのが、なぜ彼女はそんなに権力を行使したいのか、ということ。威張りたいだけで日本の医療行政がねじ曲げられているとしたら、彼女の罪は大きいと思います」
2020(令和二)年03月20日(金)『朝日新聞デジタル』山中先生は、その打ち切り通達にたいして反論の記者会見を開いた。それを受けて、
2019(令和元)年12月06日(金)に竹本直一科学技術相が「政府としては(予算は)当初の予定通りやる」と説明し、一転して、備蓄事業への支援を継続する意向を明らかにした。ただ、支援自体は2022年で終わる予定だ。 また内閣官房の健康・医療戦略室も、「(山中教授に)相談(のつもり)だったが、支援が打ち切られる可能性があると思わせたことを深く反省している」とあたかも山中教授の誤解であったかのようにな言い訳をしている。iPS細胞研究所の職員の9割以上が非正規職員である。そんな不安定な身分のなかで、かれらは世のため人のために研究をしているのである。山中教授は資金集めのために東奔西走している。ところが政治家は(官僚も)自分たちの人気とりだけのために、税金を何百億円も無駄遣いをしてなんとも思っていないのである。こんなことは氷山の一角だろう。「アベノマスク」の260億円をどうしてそちらに使えないのか。
■都知事にとって9億円ははした金 ⇒ 東京都は
2020(令和二)年04月08日(水)に緊急事態宣言を出し、予備費をコロナ対策に使うと発表した。その柱は児童支援と情報発信強化である。この政策も、最初にいいだした人間がいる。その人間の発言が元になって、このようなことが決まった。「拠出される12億1300万円のうち、
2020(令和二)年05月06日(水・祝)までの『Web広告の拡充』に7000万円、『テレビ・ラジオCM枠の確保・CM政策』に5億6800万円、『新聞広告』に2億3800万円。つまりCMなどの宣伝広告に約9億円の予算が組まれたことがわかる。今回の緊急コロナ対策のうち、4分の3が、小池氏出演CMを中心とする“情報発信”に使われているのだ」
2020(令和二)年04月23日(木)『週刊文春』テレビ局側は、小池都知事のテレビCM出演は6月告示の都知事選を控えて「政見放送」にとられかねなからまずいと思ったのだが、押し切られたようである。この記事の見出しは「小池百合子 血税9億円CM 条件は『私の出演』」とあるが、記事のなかには「条件は『私の出演』」という言葉がない。しかし毎日毎日、小池知事がテレビ画面に登場したのはまちがいない。いずれにせよ、テレビ局のいいなりのバカ高いCM料も疑問だが、取り巻き職員と都知事の簡単なやりとりだけで9億円の出費が決まってしまったのである。かれら都知事や都職員にとっても、10億円や20億円など“はした金”なんだろう。それで、9億円の情報発信費ははたして意味があったのか。
■そのうちうやむやになることがわかっている ⇒ 国のコロナウイルス対策事業費は総額108兆円になるという。また各省庁がここぞとばかりに省益だけのために「不要不急」の政策をでっちあげ、予算の分捕り合戦が始まっているのだろう。巨額の予算が動くところ、補助金・助成金の不正受給を企む輩がかならず出現するが、それとはけた違いの額の不正流用を謀る官僚もかならず出現する。今回も769億円の「持続化給付金」手続き業務が素性の怪しい団体「一般社団法人サービスデザイン推進協議会」に委託され、さらにそこから20億円減額した749億円で電通に再委託されたことが国会で大問題になっている。こういう問題は、気づかれていないだけで掃いて捨てるほどあるのだろう。「アベノマスク」でも、発注先の追加としてユースビオなどよくわからぬ団体があきらかにされたが、これもなぜそこに発注されたのかうやむやのままである。この2件についてはなんらかの怪しい事情があるのは明らかだと思われるが、確証がないのでうかつなことがいえない。それにかれらには、ただひたすら紋切型の答弁で頭を下げ続けていれば、そのうちうやむやになることがわかっているだけにタチが悪い。
2018(平成30)年04月23日(月)『現代ビジネス』以前には、アベノミクスの推進役の官民ファンド「クールジャパン機構」(経産省からの出向2人)の乱れた金遣いが指摘されていた。放埓な投資で44億円の損失、外国人幹部には1回のボーナスで2000万円を支給、クアラルンプールに無駄な10億円の施設建設(「爆死案件が続々『クールジャパン』はこんなにひどいことになっていた」おまけに幹部たちはセクハラ訴訟まで起こされている。まさに金まみれ性まみれ。しかしこれもうやむやだ。
政治家たちはいい気なものである。小池都知事は「ヒカキンさんとの動画が100万再生行きました!」とはしゃぎ、菅官房長官はマスク2枚配布がネット上で炎上しても「ツイッターでは過去最高の35万を超える“いいね!”を頂いた」と喜んでいるらしい。なんてざまだ。
◎いろいろな駄目な政策がありましたが。今回のアベノマスクは誰もが認める非常に駄目な政策 アベノマスクが届いた時には市中にマスクが溢れていた。日本の生産能力を甘く見ていた。しかし 思いつきの生産に400億近く使うとは郵便料金込みだと400億円以上になっている。久しぶりのみんな納得の駄作。歴史に残る。アベノマスク 返信 32件 2812 159
◎アベノマスク届きましたけど、やはり小さ過ぎて使わないと思いますね。本当に無駄だった260億円。せめて涼しい夏仕様であれば、まだ使い道あったかも知れない。高給取りで身分も安泰で、世間との感覚のズレがある様な人達が決める経済対策には、疑問符が付く事が多々ありますね。 返信 17件 2280 131
◎布マスクは次の選挙に備えて各家庭で保有を願い。菅が言ってたけ? 役に立った、期待通りだった人は自民に、そうでないない人は自民以外に。次の選挙では猛省してもらって、次の次に頑張ってもらいましょう。 返信 4件 1580 135
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ccf52736f2fcdfcf0bb6008cc02034049733d6d
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マスク20万枚 広島市に寄贈
‡2020(令和二)年06月03日(水) 12:10 掲載 TSSテレビ新広島 地域 生活 政治・経済
広島市の国際文化団体の代表と中国の企業が、マスク20万枚を広島市に寄贈しました。マスクは市内の保育園や介護サービス事業者に配布される予定です。マスク20万枚を寄贈したのは、広島市にある日中韓国際文化研究院の金文学院長と、マスク製造も行っていて院長と親交のある中国青島市のアパレル企業です。企業や学校などの活動が再開された中、広島市民の一助になればと青島市から船舶などで運んだもので、松井市長に一部を手渡しました。
【広島文化学園大学・金文学特任教授】「今一番不自由なのはマスクかなと思っています。広島市民のために少しでも役に立てばいいなと思います」マスクは市内の保育園や介護サービス事業者に配布される予定です。
https://www.tss-tv.co.jp/tssnews/000006256.html
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恋人と手をつなぎ・マスクなし・大声で騒ぐ集団…歌舞伎町「若者だけ戻ってきた」
2020(令和二)年06月04日(木) 10:08配信 読売新聞オンライン
‡2020(令和二)年06月03日(水)写真◆3日夜、新宿区で◆東京アラート発動を受け、歌舞伎町交差点では新宿区のパトロール隊員が注意を呼びかけていた
新型コロナウイルスの感染が再び拡大する恐れがあるとして、東京都独自の警戒宣言「東京アラート」が
2020(令和二)年06月02日(火)夜、初めて発動された。都が特に新規感染者が多いとして注意を促すのが「新宿周辺の繁華街」。その代表格・歌舞伎町では3日夜、新宿区によるパトロールが行われ、営業を再開したばかりの飲食店では不安の声が聞かれた。この日の歌舞伎町は、マスクを着けずに歩く若者や大声で騒ぐグループなどでごった返していた。恋人と手をつなで歩いていた、さいたま市のアルバイト女性(21)は「コロナウイルスは心配。でも新宿は楽しい場所だから」と取材に笑顔で答えた。「院内感染が多いと聞くから、ここではそれほど心配していない」という男性もいた。そのそばでは、新宿区の安全安心パトロール隊が拡声機を使い、「夜の街で感染が広まり、東京アラートも発せられました。十分にご注意ください」と繰り返し声を張り上げていた。同隊は通行人が客引きにあわないよう注意を促すために発足したが、感染が拡大した4月上旬からは不要不急の外出自粛も通行人に求めるようになった。緊急事態宣言解除後も、6月を「コロナ警戒期間」と定めた区の方針で、引き続き外出自粛を呼びかけているが、この日の歌舞伎町の様子に区の担当者は、「自分が感染しないことが他人を守ることにもつながることを、改めて思い返してもらいたいのだが……」と話していた。一方、街ににぎわいが戻っても、飲食店の悩みは晴れない。創業50年の老舗台湾料理店「青葉」の渡辺清二店長(71)は「東京アラートで『歌舞伎町』のイメージが悪くなってしまった」と嘆く。店の主な客層は40~70歳代で、ビジネスマンの接待に使われることが多いが、
2020(令和二)年05月26日(火)の営業再開後も客足は戻っていないという。渡辺店長は「会食するにしても、わざわざ歌舞伎町には来てくれない。若者だけが街に戻ってきたようだ」と肩を落としていた。区商店会連合会の佐藤雅英事務局長(71)は「感染拡大防止に協力したいが、店の経営も限界に近づいている」と複雑な心境を語っていた。
【写真特集】写真で見るキーワード コロナが生んだ風景
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【独自】未感染者の半数、すでに免疫?…他のコロナウイルス感染の経験影響か
◎>同隊は通行人が客引きにあわないよう注意を促すために発足した。そもそも新宿の条例で客引きは違反。「休業を要請するなら補償はセット!」と言っているけど、そもそもそんな違反を犯している店に補償するなんておかしな話。返信 88件 24850 1561
◎「コロナウイルスは心配。でも新宿は楽しい場所だから」、、、自粛警察の方、新宿パトロールの時間ですよ。返信 149件 21498 1810
◎浮かれて騒いでそりゃイメージ悪くなりますよ。わざわざリスクの高い街に遊びに行かないです。イメージアップするにはお店側が対策を徹底していると街全体でアピールする事でしょう。 返信 45件 12150 1160
https://news.yahoo.co.jp/articles/0c6722fea432786bf62ca5eac491c00be3a8630a
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生活保護申請が23区で4割増えるなか、窓口で渡されたサンマ缶ときんぴらごぼう缶。そして新宿区でのホテルから放り出された172人
2020(令和二)年06月11日(木) 09:39 ハフポスト日本版
久々に、頭が真っ白になるくらいの怒りが込み上げた。貧困問題にかかわって14年。生活保護の水際作戦や屈辱的な対応については散々見聞きしていた。しかし、今はコロナでみんなが大変な時期。厚労省から生活保護については迅速に対応するようにという通知も出ている。それなのに、「今に至ってもこんなことやってるの?」という現実に、ただただ言葉を失った。それは
‡2020(令和二)年06月03日(水)のこと。この日、私は千代田区役所にいた。つくろい東京ファンドの小林美穂子さんから連絡を受けたのだ。つくろい東京ファンドとは、住まいのない人などを支援する団体。つくろい東京ファンドには、4月から170件を超える相談が殺到している状態だ。所持金が尽きた、住む場所もないといった切実なSOSだ。小林さんは相談をくれた人のもとに駆けつけ、生活保護申請同行などの支援を続けている。その様子は「緊急事態宣言からの同行支援日記?ネットカフェ休業で『パンドラの箱』が開いた?」でも書かれている通りだ。そんな小林さんからの連絡は、「千代田区の福祉事務所に申請同行したが、申請はできたもののあまりにも対応がひどいので来てくれないか」というものだった。もし可能であれば、ということで、れいわ新選組党首・山本太郎氏の同行も希望されていた。コロナ経済危機が始まって以来、山本太郎氏もホットラインの相談員などをボランティアでし、街頭で見かけたホームレス状態の人に声をかけ、支援団体につなげるなど「ひとり福祉事務所」のような機能を果たしている。早速、太郎氏に事情を話すと「知恵はないけど圧は出す!」という力強い参加表明が届いたのだった。名言だな……。そうして
‡2020(令和二)年06月03日(水)午後1時、私たち3人と当事者のSさんは千代田区役所の福祉事務所にいた。まず驚いたのは、コロナ経済危機の中、生活保護を申請する人は激増し、東京23区では4割増になっていて、どこの区の福祉事務所にも人が殺到しているというのに、千代田区の福祉事務所はガラガラだったことだ。不審に思いつつ、この日の午後1時にSさんの担当者とアポイントをとっていることを伝える。と、山本太郎氏の登場に福祉事務所はざわつき始め、慌てた様子で係長と課長という人がやってくる。Sさんの担当となった人も含め、話し合いが始まった。ここで経緯を振り返ると、Sさんは
2020(令和二)年05月27日(水)、小林さんに同行してもらい、生活保護を申請。この時点で住まいはなく、所持金は200円ほど。申請の意思を示しているこのような場合、すぐに申請書が出てくるものだ。しかも現在は緊急時。しかし、申請書が出てくるまで、1時間5分もかかったという。この時点でありえない対応で、申請を諦めさせようとしていたと言われても仕方ない。しかも生活保護は申請からだいたい2週間以内で決定されるのだが、対応した職員は、千代田区では2週間で決定することはほぼない、一ヶ月かかると説明。また、申請時に所持金がない場合、決定まで待っていたら餓死してしまうので、他の区では仮払いがされるのだが(その日の夕食から困ってしまうため)、なんとこの日、Sさんに渡されたのは現金ではなく災害備蓄の缶詰などだったという。その内訳は、白粥13個、サンマ蒲焼缶15個、きんぴらごぼう缶15缶、500mlの水5本。これで生活保護決定まで過ごせということだろうか? 「なくなったら連絡を」ということだったそうが、Sさんが連絡しても折り返しはなかったという。ここで他の区はどうかということを紹介すると、申請時に所持金が尽きている場合、区によって違いはあるが1日2000円などが生活費として仮払いされる。私は今まで多くの生活保護申請に同行してきたが、所持金が尽きている人で、その日のうちに仮払い金が渡されなかったケースは皆無だ。場合によっては、その日から決定までのネットカフェの宿泊代も出る。そこからアパートに移るという流れだ。生活保護が決定すれば敷金などの初期費用も転宅費として出る。「そこまでしてくれるのか」と驚く人もいるだろう。しかし、こういった情報も支援団体が同行しないと教えてくれないこともある。そうしてアパート生活に移行すれば、生活は安定する。東京都内にはネットカフェ生活者が4000人いると言われているが、これほど多くの人がそのような生活をしている背景には、アパートに入るための初期費用が用意できないという現実があるのだ。Sさんの場合、住む場所はないものの現在宿泊している場所はあった。が、さすがに缶詰だけの支給というのは常軌を逸している。早く生活保護を抜けようと職探ししたくても、交通費もないのでは何もできない。「それでもありがたいと思え」と言う人は、所持金200円で1日3食、サンマ缶ときんぴらごぼう缶だけという生活をしてみるといい。いくらなんでもありえない、と抗議したのだが、私はこの「災害備蓄の食料支給」という事実によって、ある事件を思い出していた。それは、
2012(平成24)年に札幌市白石区で起きた姉妹餓死事件。42歳の姉と40歳の妹が1月、遺体で発見されたという痛ましい事件である。真冬の札幌で電気とガスは止められ、二人が住む部屋のガスストーブは使えない状態だった。冷蔵庫は空っぽで、遺体は衣服を何枚も重ね着している状態だったという。姉が先に亡くなり、知的障害のある妹は姉の遺体の横で半月ほど生きていたとみられる。携帯には、前年
2012(平成24)年12月20日(木)に「111」という発信記録が残されていた。110番か119番にかけようとしたものの、番号を間違ったのではないか。姉妹の姉は、生前、生活が苦しいと白石区役所に3度も相談に訪れている。が、3度とも「若いから働ける」などと追い返され、3度目に追い返されてから半年後、遺体となって発見された。そんな姉が2度目に相談に訪れた時に支給されたのが、「パンの缶詰」だったのだ。この時の姉妹の状況は逼迫していた。全財産はわずか1000円。両親はすでになく、知的障害の妹を抱える姉は体調不良で失業していた。食料も残り少なく、ライフラインも滞納。一刻も早く生活保護が開始されなければ命に危険が及ぶことは誰だってわかる状況だが、白石区の福祉事務所がしたことは、「非常用のパンの缶詰14缶の支給」。災害備蓄用のもので、14缶の根拠は「7日×1食×二人」。姉妹に対して1週間、1日1食、しかもパンだけで生き延びろということである。この日の「面接受付票」には、「食料確保により生活可能であるとして、生活保護の相談に至らず退室」と書かれている。そうして福祉に見放された二人は、餓死・凍死した状態で発見されたのだ。この事件を受けて12年3月、「全国『餓死』『孤立死』問題調査団」が弁護士らで結成され、私も加入。5月には調査団で事件調査のため札幌に行き、白石区に聞き取りもしたが、二人の命が失われたことについて、白石区はあまりにも冷淡だった。私自身、札幌の餓死事件の取材をしてきたという経緯があるからこそ、千代田区が災害備蓄の缶詰を渡したことがショックだった。白石区の時もそうだが、食料を渡すということは、飢える可能性があるとわかっているということだ。千代田区の場合、生活保護申請はできていたが、コロナ禍という非常時において、このような対応がなされていることが衝撃だった。この日、千代田区との話し合いの結果、「一ヶ月かかる」と言われていた保護の決定は2週間で下りることとなり(できるんじゃん!)、また、現金の仮払いもされることになった。1日2400円として、1万5000円がSさんに支給されたのだ。が、ここに至るまで、1時間10分。他の区では、自分から何も言わなくても所持金がない場合は出てくるお金だ。それをいろいろと理由をつけ、さらには「協議が必要」と20分間、席を外して協議して、やっと出てきたのだ。しかし、これは歴史的な一歩でもある。長年、現金支給が行われてこなかった千代田区で、こうして仮払いが認められたのだ。Sさんが頑張ってくれたことによって、大きく道が開いたのだ。担当課長は、今回に限らず、所持金のない人には仮払いをすることを口頭だが約束してくれた。何もしなければ変わらなかった制度にこの日、小さいけれど、確実に穴が空いたのだ。快哉を叫びたい一方で、窓口を訪れて、心がえぐられる思いもしていた。コロナ禍で困窮者が増える中、全国各地の福祉事務所の職員たちが奮闘していることは知っている。当事者に寄り添った素晴らしい支援をしてくれている職員の存在も知っている。一方で、時々耳にするのは「ひどい」としか言いようのない職員だ。水際作戦で追い返す、態度がものすごく横暴で喧嘩腰、高圧的、ニヤニヤしてばかりいて困窮した人を馬鹿にしたような態度をとる、等々。そのような人が、福祉事務所の窓口で困窮者対応をするわけである。そうして生活保護を受ける資格があるのに、受けなければ死んでしまうのに、難癖をつけて本人を追い返している。この事実を思うと、腹わたが煮え繰り返りそうな怒りに包まれる。なぜなら、生活保護の窓口は、そこで追い返されたら死ぬ確率がもっとも高い窓口だからだ。他の施策の窓口とは明らかに違う。他に生きる手段がない人たちが来る最後の砦だというのに、なぜ、福祉の知識もろくになく(本当にそういう人がたまにいる)、当事者を傷つける言動を平気でしてしまう人が配置されているのか。はっきり言って、その席にはプロ中のプロしか座ってほしくないのだ。命にかかわる仕事なのだから。素晴らしい仕事ぶりの職員たちがいることを知っているだけに、それが残念でならない。さて、この日、千代田区役所から帰る時、Sさんたちと歩いていると道端にきんぴらごぼうの缶詰の空き缶が落ちているのを発見した。Sさんに支給されたのも、まさに同じ缶詰だという。おそらく千代田区の福祉事務所でもらった人が空腹に耐えきれず、すぐに食べたのだろう。そんな缶詰の賞味期限は、来月だった。廃棄処分が近いものから渡しているのだろう。理解できるが、なんだかとても悲しくなった。一方で、生活保護の現場がなぜこれほど殺伐としているかもよくわかる。コロナ不況を受け、生活保護を申請する人が激増しているのに、現場には人手も予算も圧倒的に足りないからだ。「給付なき自粛」をこれだけやってきたのだから失業者や困窮者が増えるのは当たり前なのだ。だからこそ国は、困窮者対策に予算と人手を投入してほしいと切に思う。最後のセーフティネットなのに、どの市区町村に住んでいるかで生死が分かれるようなやり方を、とにかく今すぐ是正してほしい。と、ここまでが
‡2020(令和二)年06月03日(水)のこと。それに先駆ける
2020(令和二)年06月01日(月)、新宿区がトンデモないことをやらかしていた。一言でいうと、「嘘をついてネットカフェ生活者をホテルから追い出していた」のだ。緊急事態宣言を受けて、東京都がネットカフェ生活者のためにビジネスホテルを確保したことは多くの人が知っていると思う。
2020(令和二)年05月06日(水)時点で800人以上が入っていたのだが、この人たちは現在、
2020(令和二)年06月14日(日)までホテルにいられることが決まっている。しかし、
2020(令和二)年05月29日(金)、新宿区は区内のホテル利用者に「ホテル利用は
2020(令和二)年05月31日(日)(チェックアウト6月1日朝)まで」という文書を配布したのだ。新宿区でホテルを利用していたのは172人。うち74人が生活保護を申請したものの、少なくとも87人が行き場もなく、なんの制度へも繋がっていない状態で放り出されてしまったのだ。しかも、この通知が配布されたのは金曜の夕方。翌日と翌々日は土日で、月曜の朝チェックアウトとなっている。役所に相談しようにも時間はほぼない。そうして、本当に追い出されてしまった。このことに激怒して
2020(令和二)年06月08日(月)、私たち「新型コロナ災害緊急アクション」は新宿区に申し入れをした。申し入れをしたのは、つくろい東京ファンドの稲葉剛さん、小林美穂子さん、元自治体職員で生活保護を担当していた田川英信さん、医師の谷川智行さん、私など。新宿区からは福祉部長と課長が対応し、多くのマスコミも集まった。まずは稲葉氏が申し入れ書を読み上げたのだが、部長、課長はホテルから追い出したことについて、「そうしたほうが、必要な人が相談に来ると思った」などの苦しすぎる言い訳を展開。ホテルから出したほうが、困っている人が福祉事務所に生活の相談に来ると思った、ということである。それが現実離れしているということはすぐに明確になった。なぜなら、稲葉さんたちのもとには、行き場がなく追い出された87人のうち、数人から既にSOSが入っているからだ。ある人は、
2020(令和二)年05月29日(金)の文書を見て焦って新宿区に電話したという。2度にわたって電話して「ホテルに滞在したい」とお願いしたが埒があかず、その日のうちに直接窓口を訪れているのだ。しかし、福祉事務所の職員に、「新宿区としては
2020(令和二)年06月01日(月)までにチェックアウトいうことで決まっている」と追い返されたのだという。ちなみに、
2020(令和二)年05月22日(金)の時点で都の宿泊事業は
2020(令和二)年06月07日(日)まで延長され、
2020(令和二)年06月01日(月)には
2020(令和二)年06月14日(日)まで延長されている。他のすべての区では問題なくネットカフェ生活者らがホテル滞在を続けられるのに、なぜ新宿区だけが都の意向を押し切ってまで追い出したのか。数が多いから面倒だったのか、と勘ぐってしまうのは私だけではないだろう。結局、1日に追い出されてSOSをくれた人は、この週末は炊き出しに行ってなんとか食いつないでいたという。新宿区は、炊き出しに並ばないと食べるのにも事欠くような人々を放り出していたのだ。しかもこの日、課長、部長に質問して判明したのは、ホテルから追い出す際に所持金の確認もしていないこと。ホテルに入る時に所持金はいくらと書かせているらしいのだが、以降、ホテル滞在中も出る時も確認していないのだ。コロナで仕事がないのだから、所持金は減るばかりに決まっている。ちなみに他の区では、職員が一人ひとりの部屋を訪ねて生活保護制度はじめ、いろいろな説明をしているところもあるという。携帯電話が止まっている人も多いため、そのようなきめ細かな対応がとられている区もあるのだが、新宿区では、そういう対応はおろか、ホテルにいる間、電話すらしていなかったという。早い人では
2020(令和二)年04月11日(土)頃から入っているのに、だ。一ヶ月半以上、一体何をしていたのだろう。
2020(令和二)年06月01日(月)、ホテル追い出しが発覚してから、メディアでもこの問題が取り上げられるようになった。それを受けて慌てたのだろう。部長と課長は、追い出した87人のうち、電話番号がわかっている54人に今日から電話をかけ始めたと明かした。「一週間経ちましたので、どうしてますか? と電話をしています」と部長。いやいや、「どうしてますか」とか呑気なかけ声よりも、本来いられるはずのホテルから追い出してしまったことを謝罪し、必要であればすぐにホテルの再利用につなぐことが先ではないのだろうか。そしてそれは1週間経ってからでなく、彼ら彼女らが追い出された6月1日から始めるべきだったのだ。この一週間で携帯が止まった人もいるだろう。その上、そもそも携帯が止まっていたのだろう33人にはメールしたのだろうか。中にはメールアドレスすらない高齢の人などもいただろう。だから放り出してはダメなのだ。これでは面倒だから追い出したと言われても仕方ない。申し入れでは、区長の公式見解を明らかにすること、利用者に謝罪し、再発防止の検証をすること、また連絡先がわかる利用者に早急に連絡し、ホテル利用を希望される場合は責任をもって対応することなどを求めた。と、そんな8日前日の
2020(令和二)年06月07日(日)も怒涛だった。前回の原稿(「昨日から私も犬も食べてません」。ペットとともに住まいを失った女性。)で書いた犬が体調を崩し、休診日の夜間、動物病院に駆け込んだのだ。犬は3日頃から体調を崩しており、4日には私も一緒に動物病院に行っていた。しかし、注射をし、薬を飲んでもなかなか良くならない。その一方で、木曜夜からはうちの猫のぱぴちゃんも体調を崩し(頭がまったく上がらなくなり、動きも体つきもすべて変になる)、私も動物病院通いが始まった。ぱぴちゃんは脳に異常があるかもと言われて土曜日にMRIまで撮ったのだが、結局低カリウム血症とわかり、治療をするとみるみる良くなった。が、Aさんの犬の方はなかなか良くならない。ということで日曜夜、休診日だというのに獣医さんのご好意で診てもらい、さまざまな検査を経て、やっと病名が判明したのだ。これからも継続的な治療が必要となる。ということで、最近の私は、自分の職業がなんなのかよくわからない状態だ。もともとよくわからないが、最近はさらにわからなくなっている。が、私などまだまだ楽な方だ。今日も支援者たちは、「あと200円しかない」「もう食べものがない」というような待った無しのSOS対応に奔走している。まったくのボランティアでだ。だからこそ、役所の人たちには頑張ってもらいたいと思うのだ。「ボランティアでやれ」と言っているわけではないのだから。自分が手を放してしまったらこの人は命を失ってしまうのではないか。そんな想像力をすべての人が持てば、救われる人は大勢いる。ということで、最近、「このキャパ超え状態、いつまで続くんだろ」と考えるとふと怖くなる……。 ※ 新宿区に申し入れをした翌日、新宿区長は謝罪コメントを発表。それだけでなく、宿泊費相当の支給を行うことを発表した。申し入れをした甲斐があったというものである。どうか追い出された人たちにこの情報が届きますように。
2020(令和二)年06月10日(水)「雨宮処凛がゆく!」掲載記事『第524回:千代田区の缶詰、新宿区の嘘、そしてワンコの病気――「弱者」を見捨てさせないために。の巻』より転載。)
https://www.msn.com/ja-jp/news/national/生活保護申請が23区で4割増えるなか、窓口で渡されたサンマ缶ときんぴらごぼう缶。そして新宿区でのホテルから放り出された172人/ar-BB15jBfa?ocid=spartandhp
追悼式でアリ氏に最後の別れ、各界の著名人が参列
2016(平成28)年06月11日(土)11時13分『AFP=時事』配信
2016(平成28)年06月10日(金)撮影ケンタッキー州ルイビルのKFCヤム!センターに設置された巨大スクリーンに表示されたモハメド・アリ氏の写真【翻訳編集】AFPBB News
‡2016(平成28)年06月03日(金)【AFP=時事】3日に74歳で死去した伝説のボクサー、モハメド・アリ(Muhammad Ali)氏の追悼式が10日、出身地の米ケンタッキー(Kentucky)州ルイビル(Louisville)で営まれ、スポーツ界、エンターテインメント界、政界から数千人が参列し、弔辞を述べたビル・クリントン(Bill Clinton)元米大統領は、アリ氏を「人類共通の普遍的な戦士」とたたえた。
【写真特集】伝説のボクサー、モハメド・アリ氏追悼式
3度ヘビー級王座を獲得し、「The Greatest(ザ・グレーテスト)」の愛称で知られたアリ氏は、パーキンソン病との闘病の末亡くなり、前日の葬儀に続いて行われた追悼式は、コーランの一節から始まった。アリ氏が生まれ、キャリアをスタートした同州最大都市のルイビルには、アリ氏の棺を乗せた車を一目見ようと数え切れない人々が通りに列をなした。クリントン元大統領、コメディアンのビリー・クリスタル(Billy Crystal)さん、アリ氏の妻のロニー(Lonnie Ali)さんらは弔辞で、アリ氏のボクサーとしての功績、公民権運動家としての情熱、機転の利いた人柄について話した。クリントン元大統領は、「われわれにはアリのストーリーがある。われわれは今日、その贈り物に最大限の敬意を払わなければならない。なぜなら彼は、それらを世界に向けて解き放ったのだから」と話している。「一緒にいて楽しい人物であるばかりではなく、人類共通の普遍的な戦士だ。私はこれからも、モハメドが真の自由人だと思うことだろう」コミカルにいつくかジョークも交えて話したクリスタルさんは、アリ氏を「母なる自然によって生み出された巨大な稲妻であり、力と美しさのファンタスティックなコンビネーション」と表現した。参列者がアリ氏の名前を詠唱する中ステージに立ったロニーさんは、黒の大きなつばのついた帽子を被り表情は読み取れなかったが、「モハメドは気に入らないしきたりがあれば、それを書き改めます。どんな犠牲を払おうとも、宗教や、名前や、信念を自分に適応させました」と語った。【翻訳編集】 AFPBB News
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