2022年最初の演奏会は、毎年恒例の秋山和慶×小山実稚恵×東京交響楽団のニューイヤーコンサート。自分にとっては、4年連続5度目です。
プログラムは、
- J.シュトラウス:ワルツ「春の声」Op.410
- ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11
- ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」
前半。最初の曲は、ヨハン・シュトラウスⅡ(1825-1899)のワルツ「春の声」Op.410。元々はオーケストラ伴奏付きの歌曲として作曲されました。歌曲版初演の2週間後にはオーケストラ版が初演され、それぞれ大成功を収めたようです。
今年81歳を迎える秋山和慶さん。背筋をピンと伸ばして登場し、指揮ぶりも若々しい。演奏の方は、若干手綱が緩んだような感じで締まりが悪い。一本調子で面白みがなかったですが、ウィーンの風を感じられました。
前半2曲目は、ショパン(1810-1849)のピアノ協奏曲第1番ホ短調Op.11。ショパンの2曲あるピアノ協奏曲は、ともに初恋の女性とされるコンスタンツィア・グワドコフスカ(ワルシャワ音楽学校の声楽家の学生)への思いが込められていると言われています。確かに両曲とも哀愁を帯びている。
小山実稚恵さんのショパンを聴くのは5年ぶり。説得力のある演奏でしたが、バックのオーケストラがもたれ気味。聞いた場所が悪かったのか、しっとりし過ぎて音に覇気がない。煌びやかな小山さんのソロが素晴らしかっただけに残念。
ソロ・アンコールは、ショパンのノクターン第2番変ホ長調Op.9-2。ショパンのノクターンと言えば、この曲。という位有名な曲です。小山さんの優美でしっとりした演奏で感動的でした。
20分の休憩後の後半戦。毎年ニューイヤーで演奏されるドヴォルザーク(1841-1904)の交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」。
休憩が入って一転、東響の本領発揮といった演奏でした。安定の木管楽器とホルン。オーケストラすべてが一体化していました。イングリッシュホルンは客演の方かな?良い音でした。
秋山さんの指揮はメリハリがあり、聞きどころを押さえた演奏で素晴らしかった。
アンコールは、恒例のヨハン・シュトラウスⅠ(1804-1849)のラデツキー行進曲。拍手で会場が一致団結した感じで良かったです。