


≪アジアリーグアイスホッケー 2008-2009≫
プレーオフファイナル第7戦@ダイドードリンコアイスアリーナ
試合開始 19:15
SEIBUプリンスラビッツ 2(0-1、1-2、1-0)3 日本製紙クレインズ
【得点】
(S):鈴木、鈴木
(N):三谷、西脇、伊藤雅
※ 対戦成績、日本製紙クレインズの4勝3敗により、クレインズが優勝
アイスホッケーのアジアリーグプレーオフファイナル第7戦、日本製紙クレインズがSEIBUプリンスラビッツを4勝3敗で下し、2季ぶりのリーグ制覇。SEIBUプリンスラビッツはこれでチームとしての全日程が終了となった。
有終の美を飾りたいラビッツ、釧路での胴上げを阻止され昨年の雪辱に燃えるクレインズがまみえたこの試合、主導権を握ったのはクレインズだった。第1ピリオドにパワープレイから先制、続く第2ピリオドも続けて得点を重ね、クレインズが3-0でリードを奪う。ラビッツはこの一番にかける思いが強過ぎたか、気負いがあったのか、動きがそれほど芳しくない。それが焦りを生み、ほんの僅かではあるがミスを発して、スムースな攻撃につなげられない感じがあった。だが、第2ピリオド終了間際、残り5秒というところで鈴木がゴールし、追撃ムードが高まる。
第3ピリオド早々に1点差にしておきたいラビッツだったが、クレインズのGK石川の好セーブに阻まれ、なかなか得点することが出来ない。だが、第3ピリオドの半分を過ぎた13分に、またしてもキャプテンの鈴木がゴールを決め、1点差に。ここから一気に同点、そして逆転へとヴォルテージがあがる。だが、やや疲れもあったか、気力を振り絞ってゴールへと迫るも、やはりここもクレインズのGK石川の好守によってあと1点がこじ開けられず、終了直前の6人攻撃も実らずタイム・アップ。最後はクレインズの必死に守る気力がラビッツの畳み掛ける攻撃を上回り、クレインズ応援席から歓喜のテープが投げ込まれた。
うなだれるラビッツの選手たちへ「下を向くな」と健闘を讃える拍手とコールが起こる。もちろんその中に自分もいた。廃部が決定し、たとえ優勝してもその先が見えないなかでのプレイとなれば、気持ちの置きどころも難しかったように思う。だが、そのなかでプレーオフファイナルまで勝ち進み、ファイナルもアウェイの釧路で王手をかけられるも、ホームでの最終戦まで繋げて来たその気迫と強いハートは、優勝したクレインズと同様、賞賛されるにしかるべきだ。
アイスホッケーという競技は知っていたが、学生時代に川口選手を知り、その魅力にとりつかれて十年余。ライヴで初めて観戦したときには、こんなにスリリングでエキサイティングなスポーツがあったのかと感嘆したのを今でも鮮明に覚えている。アイスホッケーに出会わなかったら、その面白さを体感しなかったら、人生を損していただろう。SEIBUは廃部してしまうが、この魅力あるスポーツを次世代へと受け継ぐために、是非東京を拠点とするクラブを存続させてほしいものだ。
とにもかくにも、プリンスラビッツの選手、コーチ、関係者には、お疲れ様といいたい。最後にその勇姿を目にし、その場所にいられたことに感謝の念と誇りを持って、次なる明るいアイスホッケー環境に期待したいところだ。

Rabbits Forever!
I appreciate your bravery, Yutaka Kawaguchi !!