昨季の無念晴らせず、完成度上回る横浜FMに惜敗。
2019年のリーグ優勝を賭けた最終節の直接対決で0-3と敗れ、2021年の終盤では0-8の惨敗を喫するなど、近年因縁めいた相手となっている横浜F・マリノスとの一戦は、昨季からのスタイルの変化を表現して接戦に持ち込んだものの、チーム完成度に一日の長がある横浜F・マリノスが勝利。リーグ3連勝でこの試合を迎えたFC東京だったが、リーグ上位相手に敗戦し、連勝がストップした。
横浜F・マリノスは1992年4月1日創設ということで「30周年記念試合」となったメモリアルマッチ。是が非でも勝ちたい一戦だったと思うが、FC東京のハイプレスが効いたこともあり、前半はそれほどよい動きではなかった。それでも序盤の8分、左サイドの永戸のクロスを西村が頭で押し込んで横浜FMが先制。すると、FC東京も中盤でセカンドボールを奪って、12分にディエゴ・オリヴェイラが渡辺皓太からボールを奪って右へスルーパスを送ると、そこへ走り込んだ安部柊斗が冷静にゴールマウスへとシュートを決めて、同点に追いついた。
その後はFC東京がカウンターを中心に横浜FM陣内へ攻め込む時間帯へ。右サイドを突破した長友の右脚シュートはサイドネット、紺野の得意の角度からのシュートはGK高丘のセーヴに阻まれ、その後もカウンターで横浜FMゴール前へ攻め込むも決め切れず。FC東京にとっては前半のチャンスで決め切れなかったことが、試合の流れを引き寄せられなかったことになる。
ボールを持ちながらもなかなかシュートチャンスがなかった横浜FMだが、後半開始早々に宮市を水沼に代えると、早速その采配が的中。47分、岩田からのパスを右サイドライン際で受けた水沼がクロスを送ると、ニアに走り込んだアンデルソン・ロペスがネットを揺らして、横浜FMが勝ち越しに成功。その後にもチャンスを迎えるが、GKヤクブ・スウォビィクの好セーヴに阻まれると、そのアンデルソン・ロペスをレオ・セアラに、渡辺皓太を藤田譲瑠チマに代えて、さらに追加点を狙いにいく。
一方、FC東京は後半開始早々にアダイウトンを永井に代えたものの、それほど効果が現れず。67分に紺野を三田に、青木を渡邊凌磨にスイッチするも、中盤のバランスは良くならないなかで、75分に松木玖生が2枚目のイエローカードで退場。数的不利となったFC東京は、カウンターで反撃を試みるものの、喜田を畠中に代えるなど守りの強度を高めながら、チャンスを演出。FC東京は運動量を落とさずにボールを奪いに走ったが、1名少ない不利な状況を打開するまでには至らず。横浜FMの攻勢を跳ね返すことに終始することになり、そのままタイムアップを迎えた。
インテンシティが高いゲームとなったが、その激しさ・強度とラフは紙一重。そのバランスを周囲との連係で巧みに行使した横浜FMと、わずか半歩のタイミングでズレを起こして、退場者を出してしまったFC東京というように、チームとしての完成度がスコアに結びついた試合といえるだろう。松木のガツガツいく積極性は評価に値するが、この日SBで出場したエンリケ・トレヴィザンと紺野と青木がそれぞれ三田、渡邊凌磨と代わった後の中盤のスペースを埋めるべく走っていたが、疲労も見えたところでのチャージで、ピッチを後にする結果に。これは松木というよりも、チームとしてのバランスの問題といえる。ボールを握れない時にいかに打開していくかという点で、FC東京はまだ不安定な部分を露呈。このあたりは発展途上のチームの課題だろう。横浜FMはボールを握ってはいたが、終始ゲームを支配したという感覚はない。それでも一瞬の隙を逃さず、ジリジリと自ペースに引きずり込むところは、チームとしての意思統一が執れているということなのだろう。
残念ながら、またしても日産スタジアムで苦汁を嘗めることになったが、昨季の0-8の大敗と比べれば、大幅な改善と言える。現在のスタイルを突き詰めていき、ホームで再戦した際にリヴェンジを果たしたいところだ。
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【明治安田生命J1リーグ 第06節】
2022年4月2日（土）19:03試合開始 日産スタジアム
入場者数 20,823人
天候 晴 ／ 気温 10.4℃ ／ 湿度 44％
主審 山本雄大 ／ 副審 武部陽介、塩津祐介
第４の審判員 森川浩次
ＶＡＲ 今村義朗 ／ ＡＶＡＲ 西尾英朗
横浜FM 2（1-1 / 1-0）1 FC東京
得点：
（横）西村拓真（8分）、アンデルソン・ロペス（47分）
（東）安部柊斗（12分）
〈試合経過〉
01分 警告 東京 松木玖生
08分 得点 横浜 西村拓真（横浜FM 1-0 FC東京）
12分 得点 東京 安部柊斗（横浜FM 1-1 FC東京）
24分 警告 東京 安部柊斗
46分 交代 横浜 宮市 亮 → 水沼宏太
46分 交代 東京 アダイウトン → 永井謙佑
47分 得点 横浜 アンデルソン・ロペス（横浜FM 2-1 FC東京）
58分 交代 横浜 アンデルソン・ロペス → レオ・セアラ ／ 渡辺皓太 → 藤田譲瑠チマ
67分 交代 東京 紺野和也 → 三田啓貴 ／青木拓矢 → 渡邊凌磨
72分 交代 横浜 エウベル → 仲川輝人
75分 警告 東京 松木玖生 → 退場
82分 交代 横浜 喜田拓也 → 畠中槙之輔
86分 交代 東京 安部柊斗 → 山下敬大
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【FC東京】
≪スターティングメンバー≫
ＧＫ 24 ヤクブ・スウォビィク
ＤＦ 05 長友佑都
ＤＦ 30 木本恭生
ＤＦ 03 森重真人
ＤＦ 50 エンリケ・トレヴィザン
ＭＦ 16 青木拓矢 → 渡邊凌磨（67分）
ＭＦ 31 安部柊斗 → 山下敬大（86分）
ＭＦ 44 松木玖生
ＦＷ 15 アダイウトン → 永井謙佑（46分*）
ＦＷ 09 ディエゴ・オリヴェイラ
ＦＷ 17 紺野和也 → 三田啓貴（67分）
≪サブスティテューション≫
ＧＫ 13 波多野豪
ＤＦ 23 渡邊凌磨
ＤＦ 37 中村帆高
ＭＦ 10 東 慶悟
ＭＦ 07 三田啓貴
ＦＷ 11 永井謙佑
ＦＷ 19 山下敬大
≪監督≫
アルベル
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【FC東京 2022シーズンスケジュール・J1リーグ】
第01節 02月18日(金)19:00 ✕FC東京 0-1 川 崎（Ａ・等々力）
第02節 02月26日(土)15:00 FC東京✕名古屋（Ｈ・味スタ） ※中止
第03節 03月06日(日)16:00 〇FC東京 1-0 Ｃ大阪（Ａ・ヨドコウ）
第04節 03月12日(土)15:00 〇FC東京 2-1 広 島（Ｈ・味スタ）
第05節 03月19日(土)14:00 〇FC東京 1-0 京 都（Ａ・サンガＳ）
第06節 04月02日(土)19:00 ✕FC東京 1-2 横浜FM（Ａ・日産ス）
第07節 04月06日(水)19:00 FC東京✕神 戸（Ｈ・味スタ）
第08節 04月10日(日)14:00 FC東京✕浦 和（Ｈ・味スタ）
第09節 04月16日(土)13:00 FC東京✕札 幌（Ａ・札幌ド）
第02節 04月20日(水)19:00 FC東京✕名古屋（Ｈ・味スタ）※代替
第10節 04月29日(金)19:00 FC東京✕Ｇ大阪（Ｈ・国 立）
第11節 05月03日(火)17:00 FC東京✕福 岡（Ａ・ベススタ）
第12節 05月08日(日)15:00 FC東京✕鳥 栖（Ｈ・味スタ）
第13節 05月14日(土)14:00 FC東京✕磐 田（Ａ・ヤマハ）
第14節 05月21日(土)15:00 FC東京✕ 柏 （Ｈ・味スタ）
第15節 05月25日(水)19:00 FC東京✕清 水（Ａ・アイスタ）
第16節 05月29日(日)15:00 FC東京✕鹿 島（Ｈ・味スタ）
第17節 06月18日(土)18:00 FC東京✕湘 南（Ａ・レモンＳ）
第18節 06月26日(日)19:00 FC東京✕鳥 栖（Ａ・駅スタ）
第19節 07月02日(土)18:00 FC東京✕福 岡（Ｈ・味スタ）
第20節 07月06日(水)19:00 FC東京✕札 幌（Ｈ・味スタ）
第21節 07月10日(日)19:00 FC東京✕浦 和（Ａ・埼 玉）
第22節 07月17日(日)18:00 FC東京✕磐 田（Ｈ・味スタ）
第23節 07月30日(土)19:00 FC東京✕広 島（Ａ・Ｅスタ）
第24節 08月07日(日)18:00 FC東京✕清 水（Ｈ・味スタ）
第25節 08月13日(土)19:00 FC東京✕Ｃ大阪（Ｈ・味スタ）
第27節 08月27日(土)19:00 FC東京✕ 柏 （Ａ・三協Ｆ柏）
第28節 09月03日(土)・04日(日) FC東京✕横浜FM（Ｈ・味スタ）
第29節 09月10日(土)・11日(日) FC東京✕Ｇ大阪（Ａ・パナスタ）
第26節 09月14日(水) FC東京✕神 戸（Ａ・ノエスタ）※
第30節 09月17日(土)・18日(日) FC東京✕京 都（Ｈ・国 立）
第31節 10月01日(土)・02日(日) FC東京✕鹿 島（Ａ・カシマ）
第32節 10月08日(土) FC東京✕湘 南（Ｈ・味スタ）
第33節 10月29日(土) FC東京✕名古屋（Ａ・豊田ス）
第34節 11月05日(土) FC東京✕川 崎（Ｈ・味スタ）
※神戸がACLにおいてGS敗退の場合、8月20日(土)19:00に変更の可能性あり
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