「ミナサン、コンバンワ。今日は素直に鹿島のサッカーにおめでとうと言いたいと思います。日本のサッカーにこれだけ楽しさを与えるチームがあることは素晴らしいことですし、そういうチームが一つでも多く日本に誕生することを願っています。もちろん、我々のチームもそういうチームを目指さなければいけないし、なしえる可能性を充分に持っているチームですが、今日は鹿島というチームをリスペクトしすぎたかもしれません。いや、それどころか、試合中に評判の“もつ煮”を買うために行列に並んで、ピッチで消えていた選手もいたようです。(笑)ま、それは冗談として、鹿島の選手が輝く時間を与えすぎてしまったということはあります。
前回、磐田との試合で逆転勝利をした後半のメンバーでスタートする選択肢はなかったのかということですが、これはいつも言っていることですが、我々は誰が出場しても同じようなサッカーを展開することを心掛けています。そのために練習も積んでいる訳ですし。ですから、今回のスタメンが鹿島にとってやりやすかった、相性が悪かったということではありません。そのあたりはホームで負けられないという鹿島のモチベーションの高さもあったと思います。ただ、うちでいえば、早い段階で羽生が怪我してしまい交代せざるを得なかったという不運があり、そのあたりで慎重になり過ぎて、相手につけいる隙を与えてしまったところは反省しなければいけないと思います。
ただ、裏を返せば、惜しかったが負けてしまったということで原因や課題をつかめないまま次の試合へ行くよりも、こうやって一度に大量失点したことで、もう一度自分たちのサッカーとは何かということを見つめなおす機会を与えてもらったという意味では、意義ある試合になったと思います。もちろん、悔しさがないといえば嘘になりますが、鹿島が勝ち進めば、ナビスコカップの決勝で当たる可能性のある相手ですし、今日の試合で相手の良さをすべて曝け出させたということでは、うちにとってはいい情報収集の材料になったのではないかと。リーグではしてやられてしまいましたが、その借りはナビスコ決勝で存分にお返しすると。そういう気持ちで臨めるのではないでしょうか。ただ、その前に来週末に清水との2ndレグがありますから、そこでキッチリと勝つ試合をすることが大前提ではありますが。
サイドバックのチャンのパフォーマンスについてですが、怪我から復帰はしましたが、彼は戦列を離れている間は、どうやらK-POPアイドルに夢中になっていたようで、ダンスの振り付けを覚えるのに懸命になり過ぎて、サッカーのことは少し忘れていたのかもしれません。(笑) これでサッカー選手だったということを思い出してくれるといいのですが。(笑)思い出してくれれば、しっかりとしたパフォーマンスは見せられる選手なので、そこは練習でしっかりと修正させたいと思います。
権田、高橋が代表に選ばれました。上位ではないチームながらも、常にコンスタントに代表へ送り出すことが出来るというのは、誇らしいことだと思います。来週の試合では彼らは日本から旅立っているのでピッチへと送り出すことは出来ませんが、先ほどもいったように、うちは誰が出ても同じように質の高いパフォーマンスをする、またそれが出来るチームだと思いますので、彼らの活躍を健闘しつつ、彼らが羨むような試合をお見せしたいと思います。」
……みたいなことを、ポポヴィッチが言うのではないかなどと妄想してみたり。(苦笑)
◇◇◇
<J1 第28節>
2012/10/06 県立カシマサッカースタジアム
鹿島 5(2-0、3-1)1 FC東京
【得点】
(鹿):ドゥトラ(18分)、柴崎(38分)、遠藤(69分)、ドゥトラ(71分)、ドゥトラ(87分)
(東):高橋(83分)
観衆:15,118人
天候:雨のち曇
気温:24.6度
≪MEMBER≫
GK 20 権田修一
DF 02 徳永悠平
DF 03 森重真人
DF 04 高橋秀人
DF 30 チャン・ヒョンス → MF 32 ネマニャ・ヴチチェヴィッチ(63分)
MF 08 長谷川アーリアジャスール
MF 10 梶山陽平
MF 18 石川直宏
MF 49 ルーカス
MF 22 羽生直剛 → MF 07 米本拓司(35分)
FW 11 渡邉千真 → FW 09 エジミウソン(57分)
GK 01 塩田仁史
DF 14 中村北斗
DF 33 椋原健太
MF 27 田邉草民
監督 ランコ・ポポヴィッチ
◇◇◇
≪後半戦≫
07/14 ×FC東京 0-1 鳥栖(A)
07/28 ×FC東京 0-2 新潟(H)
08/04 △FC東京 2-2 浦和(A)
08/11 △FC東京 1-1 柏 (A)
08/18 ×FC東京 0-1 大宮(H)
08/25 ○FC東京 1-0 広島(A)
09/01 ○FC東京 3-1 横浜FM(H)
09/15 △FC東京 1-1 清水(A)
09/22 ×FC東京 1-2 川崎(H)
09/29 ○FC東京 2-1 磐田(H)
10/06 ×FC東京 1-5 鹿島(A)
≪今後の日程≫
10/20 FC東京×C大阪(A)
10/27 FC東京×札幌(H)
11/07 FC東京×名古屋(A)
11/17 FC東京×神戸(H)
11/24 FC東京×G大阪(A)
12/01 FC東京×仙台(H)
残り6試合。
ホームが3試合、アウェイが3試合。
勝てばACL圏内へ僅かに届きそうな位置でしたが、この敗戦でそれも厳しくなりました。
ただ、まだ依然として中位は混戦ですので、投げ出さずに一つでも多くの勝ち点を獲るように奮闘していくしかないでしょう。

