*** june typhoon tokyo ***

倉木麻衣@日本武道館

“Mai Kuraki Live Tour 2005 LIKE A FUSE OF LOVE”

fuse_of_love



ツアー・ファイナル・イヴ(ラス前)の日本武道館に行ってきました。
倉木麻衣はデヴューで「宇多田ヒカルのパクリじゃねぇか!」と騒がれていた時(日本デヴュー前にMai.Kとしてアメリカでデヴューしているやり方がCubic U=宇多田ヒカルと同じだとか、「Love, Day After Tomorrow」のPVが宇多田の「Automatic」とそっくりじゃねぇかとか)アルバムを買ってみたりしましたが、
それ以来たまに耳にすることはあっても、積極的に聴くことはありませんでした。

で、今回、何故ライヴに行ったのかと。
それは、

インヴィテーション(招待)

だからです。
そして、席がステージ横とはいっても

最前列

でした。(゜д゜)<ラッキー!

LIVE DVDにでもするから、客を出来るだけ入れたかったのかな。
2階席の横側は黒幕部分もあったし。
平日で2Days、満杯ってのは、確かになかなか難しいとは思うけど。
   
◇◇◇◇◇◇

オリジナルとして5枚目のアルバム『FUSE OF LOVE』を冠に入れたツアー。
倉木麻衣をじっくり聴いたのは、デヴュー・アルバム以来ないので、ティーンエイジャーだった彼女がどう変化し、成長しているかに興味はあった。

元々(事務所の方針だろうが)、素性を出来るだけ隠した戦略をしてきたこともあって、
謎というか、つかめない部分が多くあった。
大学を卒業し、プロのアーティスト一本として踏み出していかねばならないという自覚なのか、
やはりライヴという自分が試される場所に懸命なのか、
その確かなる部分は解からないが、
よくも悪くも、真摯に突き進もうという意志が強く感じられたステージだった。

よくも、というのは、予想以上に彼女は音楽というものに柔軟だ、ということ。
バックに、黒人ギタリスト、ベーシスト、ドラマー、キーボーディスト…を配し、良質のバンド演奏を背に受けながらも、信念を貫くがごとく声に気持ちを乗せて歌う姿は、ヴォーカリストとしてしっかり自分の理想、あるべき姿を捉えているように思えた。
その信念は、独りよがりなものではなく、ステージと客席との対話を加味した気配りが垣間見られ、アドリブ・センスもなかなかあるように思えた。
もちろん、天性の資質もあるだろうが、ひたむきにそしてしなやかに、という言葉がピッタリ合う、当たりの良さが手に取るように解かった。

一方で、悪くもというのは、純真で欲が感じられない佇まいの印象もあるが、生真面目過ぎるように感じられるところだ。
真摯にライヴに向かい理想を求める…それは素晴らしいことなのだが、一直線に突き進むそのテンションが、観客へ強く突き刺さり、人によっては少々痛々しく感じられることもあるのではないか、と。

そういう意味では、これから本格的に大人の女性として成長するこれからの時期に、心の余裕という意味での遊びや小悪魔的な要素などをみせることで、さらに奥行きを持った、振幅の大きい表現方法を得られるのではないか、と。

彼女の多少霞みがかったようなハスキーな声質もあるのだが、
どうしてもバックの音が大きくなるダンサブルな曲だと、ヴォーカルの押しが弱く感じられてしまう。
音数が少なめの、アコースティックなバラードでは、彼女の声質と清楚で真摯な雰囲気が十二分に感じられるので、そのギャップが少々もったいないという気がした。
とはいえ、ダンサブルな曲でのサウンドのノリやアドリブなどでは、フットワークのよさが窺えることは確か。
ただ、まだ天性の資質に頼っているところが大きいとは感じたが。

そして、一番もったいないと感じたのは、楽曲がやや古臭い感じがするということ。
GIZA studio、だから仕方ないのかもしれないが、
今回のアルバム『FUSE OF LOVE』では、12曲中GIZAのサウンド・メイカーの大野愛果が6曲(それ以外は、大賀好修が3曲、徳永暁人が2曲、岡本仁志が1曲)も作曲していることだ。
GIZA系アーティストに多く楽曲を提供している彼女だが、正直サウンドにも斬新さがなく枯渇気味。
90年代の歌謡ポップスの域を出ていないのだ。
どれも同じような、といってはアレだが、楽曲の温度差がほとんど変わらない。
しかも、それが倉木麻衣に適しているというならいいのだが、
それほど彼女の声質やリズムに合っているとは思えないのだ。
デヴュー作『Delicious Way』の「Delicious Way」「Love, Day After Tomorrow」「Secret of my heart」なども大野愛果作曲作品であるが、まだ当時は目新しいのと、アレンジがよかったこと。さらにそれ以外の曲では、Yoko BlackStoneやMichael AfricらのR&Bテイストの楽曲も含まれていたことが、彼女の資質と可能性をより高めていた。
だが、残念ながら今は、そういう感じを受けなかった。

ヴォーカル・ワークを見ると、90年代ブラコン風あたりのものをやりたいのだと感じて仕方ない。
もちろん、全く声量も声質も異なるが、ホイットニー・ヒューストンやディオンヌ・ワーウィックのような。
ただ、本人はそれを目指していたとしても、楽曲が深みに欠けるので、大袈裟にいえば、フェイクも演歌調に聴こえてしまうのだ。

初期に何かと宇多田ヒカルと比較されたことがウソのよう。
元来、資質が異なる2人ではあったにせよ、だ。

GIZAを飛び出して…とまでは言わないが、
次作は、失敗してもいいから、新たな楽曲やテイストにチャレンジして、さらなる飛躍をはかって欲しい。
そんな気がしたステージだった。

<SET LIST>
01 ダンシング
02 key to my heart
03 Everything's All Right
04 P.S MY SUNSHINE
05 You look at me~one
06 Love, needing
07 Don't leave me alone
08 Come on! Come on! (Instrumental)
09 駆け抜ける稲妻
10 I Sing a song for you
11 happy days
12 明日へ架ける橋
13 Time after time~花舞う街で~
14 Secret of my heart
15 Delicious way
16 LOVE SICK
17 Love. Day After Tomorrow
18 Stand Up
19 Feel fine!
<ENCORE #1>
20 Honey, feeling for me
21 Growing of my heart
22 chance for you
23 always
<ENCORE #2>
24 Stay by my side

◇◇◇◇◇◇

kuraki_mai「3年ぶりに武道館に帰ってきました」
と感極まる倉木麻衣。
アンコール#2では、サプライズとして自分が大切にしてる歌という「Stay by my side」を。
ただ、サプライズという割には、スクリーンに歌詞が出ちゃってたけども。(笑)

それにしても、スクリーンに歌詞が出ることが多かった。カラオケ世代を考慮してか?
「みんなで歌って欲しい曲です」という「chance for you」はいいとしても。
何かの仕掛けとか戦略ならいいけど、あまり意味がないような気がした。

「いままで辛いこともたくさんあったけど、みなさんの声援でここまで乗り越えられました」
といって最後に涙する倉木麻衣。
その瞬間、

そうだよなぁ。
自分の娘と一字違いのAV女優をデヴューさせたりしちゃって、都合がいい時は「倉木パパ」とかいってシャシャリ出てくるあんなオヤジがいたら辛すぎるよなぁ

と、頭の中をグルグルよぎりました。(爆)φ(゜∀゜ )アヒャ

ちなみに、明日のファイナルは彼女の23歳の誕生日でもあるそうです。
(1982年10月28日生まれ。B型)
1982年…戌年?
戌年って…

オレと一回り違うのか!!ΣΣ(゜д゜lll)ガガーン!!

オメデトウ…(涙)。゜(゜´Д`゜)゜。

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