サッカーキング主催による羽生直剛、吉本一謙両選手によるスペシャルトークライヴ“FC東京ナイト”へ参加してきた。会場は中野ZERO小ホール（もみじ山文化センター・西館）。司会進行は三田涼子アナウンサー、ゲストに元日本代表の前田治解説者という4人が登壇して、19：30よりスタート。
会場は550名のキャパの小ホール。「当初は70名くらいしか予約がないと聞き、焦って、チームの状況が厳しいなかで久しぶりにブログを更新して告知した」（羽生）ということだったが、実際は300人前後はいたのではないだろうか。
羽生と吉本は気心が知れた仲のようで、淡々とトークを進めるというよりも、緩やかなボケ＆ツッコミで自ら暴露系の話をし始めるという、司会にとってはネタ振りの気遣いがそれほどいらない進行に（その代わり、軌道修正が大変だったと思うが）、会場からは多くの笑いが響く。
羽生については、甲府から移ってきた当初は紅白戦にも入れず“カス”みたいな存在だったところから、試合に出られないことが解かっていながらミーティングで選手たちを盛り上げたら、翌日にマッシモから「あれがプロの姿勢だ」と褒められるまでになったとか。
吉本については、相手チームのウィークポイントを説明する時にマッシモが「吉本がいると考えればいい」と言われたとか。
また、前田氏がTV解説で何度も説いていた右サイドからの上がりについては巡り巡って吉本が“悪い”からだとか、河野との「俺がチームの“軸”」「いや“コマ”だろ」論争、東がそれまで羽生と同じチームになったことないのになれなれしく懐に踏み込んでくる話、マリノス戦でグラウンドを周回する時に車に乗っていたのが年長者ばかりでみんな引退すると思われたら嫌だったから本当は歩いてフィールドを一周したかった、武藤はいつも脱いでいる、羽生と吉本の尻の話……（おっと、誰かが来たようだ）など、普段は聞けない話を絶妙のタイミングでざっくばらんに話してくれたのは、ファンやサポーターにとっては貴重な時間だった。
もちろん、真面目な話もあり。失点は減ったけれど優勝争いに絡めていない、首都のクラブとしてあるべき姿など、笑い話とは対照的に真摯な思いも吐露してもらい、来季の躍進を誓ってくれた。
その後、プレゼント抽選会。個人的には外れてしまったが、来場者全員に選手会マグカップが配られたのは嬉しい配慮。さらに、トークショー終了後、退場時に羽生、吉本両選手が見送りと握手をしてくれたのも、こういった企画ならではのサプライズだった。
また、前田氏も見送りに現れて、玄関前で挨拶＆握手をしてくれた。TOKYO MXの解説を含めて多くのFC東京の試合を観ていて、大きく捉えれば彼も“FC東京関係者”ともいえるが、ゲストでの登壇でここまではなかなか出来ないもの。前回の“ポポナイト”は通訳が必要で、そのタイムラグが難しいし気遣うので、今年は“マッシモナイト”になったらどうしようと思っていたらしいが、羽生＆吉本という気遣い要らずな人選でかなり気は楽だったのではないか。
ちなみに、前田氏といえば、フリューゲルス時代の武藤ばりの連続切り返しからのゴールが有名だが、
個人的には大榎、長谷川、堀池の三羽烏＋武田修宏の清水東を1対0で破った時の帝京時代のゴールが鮮明に脳裏に焼き付いている。
（※3分45秒あたりから）
野球ばかりやっていた中学時代に、TVで「凄いゴール！」と叫んだのが前田氏のこのゴールだったので、そのご本人と握手が出来たのは良かった。かなり個人的な思い出だが。
さらに、三田アナウンサーの進行もさすがの安定感。FC東京を意識してブルーのワンピースで華を添えてくれた。残念ながら、自分が会場を後にしようとした時に見送りに出てこられたので、挨拶は出来なかったけれど。でも、いいんだ、誕生日が同じだから（こちらもかなり個人的な話…笑）。
今回は告知がそれほど行き届いてなかったのかもしれないが、もっと喧伝していればさらに集客も増えると思うし、引き続き開催してもらいたい好企画だった。出来れば、あと30分は長めに設定してもらえると、より楽しめるのではないか。“徳永、平山、千真の国見トーク”とかの企画も出来そうだし。（笑）
