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あまり「・・・」のお話  By 三上周治先生

2011-07-23 09:41:50 | 講座案内
いよいよ夏休みですね
とは言っても、プール指導などで先生方は大変だと思います。
夏ばてしないようにがんばってください。

当研究所の講師としておなじみの(9月17日には理科観察実験講座の講師をしてくださいます)


三上周治先生
(奈良教育大学付属小学校勤務)が、つぎのような算数についてのお話を寄せてくださいました。




算数小話/あまり「…」
三上周治です。
奈教大の卒業生で塾を経営してる人から、質問がきました。
余りのある計算で使う記号についてです。
――――――――――――
中央に「…」(三点リーダ)なのか?
下位に「...」(ドットが3つ)なのか?
教材を作るにあたって教えて欲しい!
――――――――――――
以前、僕が
「小学校で習う、割り算マーク(記号)は、5つある。言えますか?」
何て問いかけをして、困らせたのを覚えていて、質問してきたようです。

僕は次のように答えましたが、どうでしょうか?
―――――――――――――

まず、結論から言うと、三点リーダ「…」の位置の問題では無いように思います。
「…」が数学記号ではないからです。
(日本の古い教科書には、
6点リーダ「……」や
9点リーダ「………」も
あったそうです。)
ドイツでは「R」アメリカでは「r」をつかいます。
【reminder】の頭文字でしょう!
(因みに、パソコンの演算では、なぜだか「%」や「¥」が、余りの演算子としてつかわれます。)

日本では、小学校で使うことがあるだけで、それ以降では使わない。
最近の教科書(小学校)では、「…」ではなく「あまり」を使っています。
(誰が言い出したんでしょうね?)

そのため、塾で「…」を習った子が、学校のテストで「…」を使って×を貰って、問題になったりしています。
現在の日本の公立小学校では、
14 ÷ 3 = 4 …2 ではなく、
14 ÷ 3 = 4 あまり2
と書きます。
ドイツでは、14 : 3 = 4 R2
と書きます。

■三上の提案

先ず問題点、
5÷2=2…1 
7÷3=2…1 
の時、両方「=」ですから、
5÷2=7÷3
という間違いがおこるのです。

そこで、提案
①あまりのある計算では、
「=」(イコール)は使わずに、
「≒」(ニアイコール)を、つかってはどうでしょう!
②余りの表記には「…」(三点リーダ)は使わず、「R 」を使う。

14÷3=4あまり2でもなく、
14÷3=4…2でもなく、

14÷3≒4R 2
と書いたらどうでしょう?

「≒」を使うことで、「5÷2=7÷3」という間違いは起こらない。
「R 」を使うことで、外国の方が見てもわかる。

僕の提案いかがでしょうか?





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