指先の魔術師と呼びたいくらい
JULIEの白魚指先が
描きだすあれこれ
マイムする指先側の鑑賞だったせい?
光の泡を表現する指先に
ずいぶん心が弾んで
空を飛ぶマイムもひねりを利かせたり
長崎では
土を喰らう十二ヵ月の撮影秘話も
スクリーンで観たときはすぐにみつけた
雪の下にいるほうれん草
やりなおしがきかない雪の風景の撮影
縦の方向は予想通りだったけど
素手で
雪をかきわけかきわけ
なかなかほうれん草にたどりつかず
自分が犬かとおもうぐらい
雪をかきわけたそう
横の位置が予想とちょっとずれていたそうで
降り積もった雪の下にいる
ほうれん草がみつかるまで
あの白魚指先が
しもやけになりそうなくらい手が冷たくなったらしい
しもやけにならなくてよかったわ
光の泡を表現する
細やかな指先の動きができなくなるところだったのね
雪をかきわけかきわけ
ほうれん草がみつかるまでの場面は
カットされたそう
その場面を観るときは
エピソードも思い出しながら
ほうれん草がさらに愛おしくなるかしらね