動きのあるオオカミとヤギ
オオカミの顔をもっと強調したりヤギもうちょっと強調したい
スポットライトにひとがついて照明を動かす方法
1923年(関東大震災)
大きな災害により東京の劇場が壊れて
1926年に
劇場が再建され、その手法が日本で初めて使われた
<それが現在のピンスポット>
客席にスポットライトを置いて
人が操作をして出演者を追いかけ、どこにいても照明があたる
客席後方に置いたピンスポットを操作する岩城先生
同じ色のフィルターを入れて輪郭がぼけるフィルターも重ねて使用
本当はもっと高い所から舞台にあてる
全体の照明を整理しながら
客電、全体の明かり、語りの顔、ヤギの顔、オオカミの顔、カミナリ
翌朝、ピンスポットなど
調光卓の各番号に
それぞれの場面の照明を組み合わせて読みこませる
スクリーンを観たり舞台を観たり
岩城先生、本気モードでオペ(オペレーション)するというので
手元の動きが観たい変った趣味の誰かは
客電が消えて舞台が始まったら
舞台より
スクリーンやまじかで動く指先みつめ
照明がついた劇を観終わった演出家の感想
照明を作る過程がわかって
光りがあたることによって演者に集中できる
照明がつかない前提で演出したので芝居が3割増しになったと
岩城先生のオペレーション的反省点
光りを消すタイミングが気になったそう
時間に余裕がある現場の場合は
色とか照射の向きとか
細かな動きの照明など調整や改良の余地はあるそう
<照明は>
違う世界に連れて行くとかではなく違うように見えるのが目的ではない
<舞台照明は>
見せたい物だけを見えるようにする
目の前にパフォーマンスがあったときに、普通に見えることが一番大切
普通に見えるように邪魔なものは隠す
<客電を暗くする理由>
お客さん、ひとりひとりにとっての存在を気にならなくする
周りのお客さんが気になっていいパフォーマンスは客電は暗くない(お笑いなど)
<矛盾する光りを排除する>
嵐の夜は明るすぎないように暗いシーンだと青の照明
そこにあるパフォーマンスに誠実に光りをつける
舞台芸術としては正しい意見だけれど
照明家を生業とすると、そういうわけにもいかない場合もあるそう