※骨の発生とその成長「骨の発生には次の骨学理論が通説であるが①軟骨内骨化と②膜内骨化
の2通りの様式がある。
1「軟骨内骨化」
人体の大半の骨は「軟骨内骨化」が最初につくられ、この過程は①軟骨で骨の原型が作られ
②つぎに骨の原型になる骨幹部に相当する軟骨膜の細胞が③「骨芽細胞」に変わり、内側に向
かって骨化作業をはじめる。その結果骨の鞘が完成し、鞘に囲まれた中央部の軟骨は変性・
膨化し、石灰化を経て、④一次骨化点となり、ここに骨髄からの血管が繁茂し⑤原始骨髄が
形成される。前後して骨端の軟骨は変性・骨化が進み⑥二次点が生じ骨端軟骨として思春期
を迎え下垂体前葉のからの成長ホルモン分泌が減少するまで、生後から軟骨の分裂増殖をつ
づけてきた骨化は終わり、⑦置換骨となって終わりを迎える。
2 「膜内骨化」
骨の中心部では骨の膜内骨化が進み、①外側から骨質が付加されて骨自体の直径が太くなる。
また②頭蓋骨のなどは骨も膜内骨化でつくられ脳や臓器を外部から守ることから、付加骨(被
蓋骨)となずけられている。
※※ 関節の学習
関節では骨と骨が関節腔で相対し連結をもって可動を確保する。①2個の骨の骨膜は相互に関節
の構成に参加して、関節包をつくる。②関節包の内部は滑液で満たされる。
1・関節軟骨
関節内では骨表面は①薄い軟骨膜でつくられこれが関節軟骨である。この軟骨は②硝子軟骨で
あるが軟骨膜を持たず③直接滑液の恩恵に浴する。
④浅層の形成は軟骨細胞は扁平で膠原繊維は垂直に骨質に結ぶ。
※※関節包の学習
強靭な膠原線維で構築される関節包は①線維膜と②疎性結合組織の滑膜とでつくられる。
※滑膜細胞にはA型とB型が存在し③A型細胞は活発な食作用を示し関節腔内の組織の断片などの除
去を行う。
※B型細胞は線維芽細胞で滑液の分泌を主作業とし、滑膜細胞の近くでは毛細血管が発達し、たんぱく
質や糖質の能率的な交換が行われ、滑液との新陳代謝を行い関節軟骨に栄養の補給を行う。
※※関節の異常
イ、脱臼の定義
①ある器官またはある部位から転位すること、②骨同志の正常な位置関係がが障害され平常な活動
が不能になった状態。③脱臼の方向はかんせつを形成する遠位側骨の位置によって決められる。
ロ、捻挫の定義
①、「足を挫く」は典型的な捻挫で当該関節の靭帯が不可抗力的に過伸展しすぎた結果生じる。
「突き指」同じく強い外力が局所に加わり、一部が断裂に近い状態に過伸展、過屈曲に陥った状態。
※血液とリンパ球、
※血液の細胞要素は①血球で、②基質に該当するのが血漿である。
①血球の99%は赤血球が占め、②残った1%が白血球と血小板の割合になっている。
※赤血球
赤血球は①血液1㍈(mm³)中に500万個、(②女子は450万個)か含まれ、③直径は7㍈
の円盤状で③中央にへこみがある。※赤血球には無核である。
④赤血球の主作業は酸素で運搬はヘモグロビンによって行われる。
※白血球
白血球は無色であるが核を有していてサイズは赤血球より、やや大きい、形状は
円形であり、①アメーバー運動をしながら血管膜を通過し、かつ出入りもする。
②1㍈ℓ中4000-9000個を含有する。更に白血球には③好酸球・好塩基球・
好中球・リンパ球・単球の5種類のがあり、④最大群は好中球で、次にリンパ球
が続く、外部から病原菌が侵入すると好中球が大量に攻撃に参加し分解処理を行
なう。感染症に侵されると白血球が増加するのはこのためである。
⑤リンパ球は免疫を担当する。⑥単球は旺盛な食作用をもち、血管の外部に出て
て大食細胞(マクロハージ)として活動する。
※血小板
血小板は直径が①2--3㍈の小型の円盤状の小体で骨髄にある巨核球と呼ばれる細胞
核が何らかの事由で細かくちぎられて出来たもので②血液1㍈ℓ中に25万個から40
万個あり、血管の損傷、組織の欠損時に当該部に血栓ををつくり、損傷個所を修
復するとともに血液を凝固させる。
※ 血漿
血漿には血漿タンパクが8%含まれ、全身へのタンパク質の供給・補給を行い、血液
凝固などに関与する。
※ 医・歯・薬出版刊「解剖学」 解剖学ノート「骨学編」
※ ステッドマン医学大辞典 解剖学ノート編集委員会蔵書