椎骨の構造
椎骨の脊柱を分解して個々に並べ上から頸椎・胸椎・腰椎・仙椎
尾骨と分類し、観察すると基本的な形状が共通していのが確認で
きる。その中でも胸椎に見えるその構造が各骨の共通している。
言い換えれば胸椎には脊柱を組み立てる基本的な構造が集約され
ている。構造を成文化すると----
①円柱状の椎体部分が土台となり、②左右双方に横突起が羽を
広げたように、ほぼ水平に伸びている。③さらに椎体の側方
にはアーチ状で弓型の椎弓が均衡をたもって椎体の後部に回
り、双方の椎弓は合する。この一連の記述が椎弓で、両者は
合した後、④無対の棘突起をつくる。
⑤なお椎弓の基部では上下に押し込んだように、くびれがあ
り椎体を手に取って目線の高さにして、観察するとその形状
が(切痕)みえる。※頸椎の形状ではとくに重要である。
⑥下側が下椎切痕で上側が上椎切痕でこの上椎切痕(双方)の
直上に上関節突起(双方)があり直上椎骨の下関節突起とジョ
イントし、関節をいとなむ。。(左右同じ)
⑦同じく椎体の下方に下に向かって伸びる下関節突起は直下の
椎体の上関節突起と関節する。
⑧1個の椎体の部品は以下の記述が成り立つ。
イ--上関節突起2個、ロ--下関節突起 2個、ハ--棘突起
2個、ニ--横突起 2個
椎骨の連結
※椎骨は上下が重なり合うことが、連結の基本で①椎間円板、②
椎間関節、③左右、上下の所定の靭帯よって連結されて、初め
て脊柱となり得る。
※※椎体円板
①椎体円板1個は上下の椎骨をつなぎ、②円板の内部構造は
線維軟骨が幾重にも重なった③線維輪で作られていて、その
中心部には④ゼリー状の髄核を内包している。
※髄核には80%の水分を含んでいて脊柱の「滑り運動」に
大きく関与している。
※靭帯による連結。
※※前縦靭帯と後縦靭帯
①椎体と椎体の間の前方は前縦靭帯が椎体の前側の臓側を上は
頚椎から下は仙骨まで伸びる線維が椎体の補強している。
②後縦靭帯は椎間孔の中の前方に位置し前縦靭帯とは位置が骨
学的には異にしているが全長にわたって脊柱を補強している
点では共通している。(椎孔の前壁と記憶する)
③椎弓間には黄色靭帯が①の靭帯の様に縦の前側、後側全長なの
にくらべ、上下間のみのに張っていて屈伸に対しては強靭に働
く機能を有している。(椎体と椎体の間だけの全長と記憶する)
④棘間靭帯 は棘突起同志の先端だけを連結している。
⑤棘上靭帯は棘間靭帯の直下で棘の長さの幅(厚み)を持つ靭帯で頸
部の後方を強く保持している。
※項靭帯は上部が①外後頭隆起から下方は第7頚椎棘突起まで伸び
いて前方からの(機械的圧・殴打)などは防衛対応は出来るが車両
の追突の際の対応では殆んど無防御に近い。
※※黄色靭帯の解説
黄色靭帯は上下の椎弓同志を連結する靭帯で(個別間)黄色を呈す
弾性線維組織の靭帯で、脊柱管の後面を保護する。黄色との固有
名があるのは目視で黄色が確認されたのと強靭な線維の為黄色を
帯びているとする解剖学的見解でもある。
脊柱管
椎骨の連結では個々の椎骨同志は黄色靭帯で結合され、上下連結は
完了しているが全長では、前縦靭帯と後縦靭帯が確保する。その他
数種の靭帯が関与するが機能は連結の強化と保全である。それに
脊柱管は最上部で環椎と後頭骨との間で関節し頭蓋に続き、下方
では仙骨では仙骨管をつくり、最下端は仙骨裂孔にて終了する。
椎間孔
椎骨は連結されることにより上位の椎骨にある下椎切痕と上位の
椎骨の下椎切痕は向い合う位置にあり、椎間の側面をつくる。
この構造で椎間孔を成立させる。脊柱管は椎間孔を介して脊髄神
経を通す。
※ステッドマン医学大辞典,解剖学「骨格系」蔵書
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