スカイマークが民事再生法の適用を申請するという記事。
「大型旅客機の購入中止をめぐって欧州航空機大手エアバス・・・から請求されている違約金などもあり、負債総額は1000億円超になるもようだ。」
同社の直近の四半期決算(2014年4-9月)を見ると、負債(引当金なども含む)は385億円しかありません。リース債務はありますが、社債や借入金は見当たりません。簿外となっている違約金の債務が大きいのでしょう。
無借金経営でも倒産するというまれな例となりそうです。
継続企業の前提についての注記はなされています。建設仮勘定にはエアバスへの前払金25,356百万円が計上されています。
スカイマーク:負債1000億円超 民事再生法適用申請へ(毎日より)
「資金繰りが悪化したスカイマークは、全日本空輸に出資受け入れを含む支援要請を検討したが、条件面で折り合わず難航。国内外の投資ファンド4社とも、発行済み株式の25%を上限とする第三者割当増資について協議を続けたものの、搭乗率低下に歯止めがかからないことからファンド側が難色を示し、自力再建を断念することになった。」
スカイマーク:エアバス問題で巨大違約金…経営難に急降下(毎日)
「LCCの相次ぐ参入で顧客流出が進む中で、経営悪化の最大の引き金になったのが、円安による燃料油の高騰で運航コストが急速に悪化したことだ。さらに、7月末にエアバス社から購入予定だった超大型機「A380」の購入代金をめぐって7億ドルの違約金の支払いを求められ、経営不安が一気に表面化した。」
スカイマーク 民事再生法申請を決議(NHK)
「平成10年に航空業界に新規参入し当時寡占状態だった航空業界に風穴を開けた「スカイマーク」は、業績の急速な悪化によって経営に行き詰まり、28日夜に開いた取締役会で民事再生法の申請を決議しました。」
民事再生手続開始の申立て及び資金支援等に関するお知らせ(PDFファイル)
「加えて、当社は平成23年2月18日にAIRBUS S.A.S.社(エアバス社)と計6機のA380型機の購入契約を締結いたしましたが、 その売買代金等の支払を巡るエアバス社との交渉が難航し、ついには平成26年7月25日に当該契約についての解除及び7億ドル(日本円にして約830億円)の解約違約金の支払いに関する通知をエアバス社から受けるに至りました。 当社としましては、 当該解約違約金の金額には合理性がないと考え、当該金額の減額についてエアバス社と交渉を行っておりますが、当該解約違約金の支払いが発生すれば、当社の財務基盤がさらに悪化することも懸念される状況にあります。」
「インテグラル」というファンドが関与するようです。
負債総額は、約71,088百万円とのことです。
スカイマーク西久保氏は、どこで間違えたか
航空業界に挑んだIT経営者、万策尽きる(東洋経済)
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