会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

医療脱毛大手「アリシアクリニック」経営会社が破産を申請(東京商工リサ-チより)

医療脱毛大手「アリシアクリニック」経営会社が破産を申請

医療脱毛大手の「アリシアクリニック」を経営する医療法人とその関連である一般社団法人の倒産記事。

「医療脱毛大手の「アリシアクリニック」を全国で展開する医療法人社団美実会と関連の一般社団法人八桜会の2社は12月10日、東京地裁へ破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。」

全店臨時休業しているそうです。

かなり大きな負債額です。債権者も多い。

「負債は、美実会が債権者5万7498人に対して72億9546万円、八桜会が債権者3万4320人に対して51億7587万円。2社合計の負債総額は債権者9万1818人に対して124億7133万円。」

美実会は、2021年4月期には売上高163億1540万円でしたが、2023年4月期は売上高134億7380万円となり、最終損益も赤字だったそうです。

医療法人社団美実会など2社
債権者数は約9万1800名、過去最大規模の消費者被害
(帝国データバンク)

「両法人は、美容脱毛サロン「銀座カラー」を運営していた(株)エム・シーネットワークスジャパン(TDB企業コード:986663855)のグループ法人として事業展開していたが、2023年11月頃に同グループを離脱。同年12月に同グループの実質的経営者が急逝し、(株)エム・シーネットワークスジャパンが破産手続き開始決定を受けた。その後、その影響を受けて経営が悪化していたが、資金調達を行い資金繰りは一旦改善。さらなる資金繰り改善を目指し広告宣伝費の削減のために、一般社団法人八桜会で運営していた「じぶんクリニック」の屋号を「アリシアクリニック」へ変更した。

しかし、アフィリエイト広告経由で「アリシアクリニック」と「じぶんクリニック」それぞれで顧客が流入していたものが、施設名の統一により新規顧客が減少し、収入がダウン。さらに、今年10月28日には「銀座カラー」の人材採用窓口となっていた(株)ファーストコンサルティング(TDB企業コード:981290400)が破産手続き開始決定を受け影響が懸念されていた。そうしたなか、12月4日には「システム障害による無料カウンセリングの受付の一時停止について」を発表。ここにきて社会保険料の差押え予告が来たことで、事業継続を断念し、両法人が運営を手がける「アリシアクリニック」全43施設(一部店舗は「メンズアリシアクリニック」を併設)は12月10日付で営業を停止した。」

従業員約1500名は解雇されたそうです。ただし、スポンサーが見つかれば再雇用されるとのことです。

(補足)

医療脱毛のアリシアクリニック破産へ 債権者9万人(日経)

債権者施術の回数券などを購入していた会員らを中心に約9万2千人に上る。

帝国データバンクによると、アリシアクリニックはテレビCMなどにより顧客を獲得し、首都圏を中心に全国で施設を展開。今年10月に取引先の企業が破産手続き開始決定を受け、約75億円の未回収金が発生していた。店舗は今月4日から新規予約受け付けを停止しており、10日付で営業も停止した。

破産管財人の弁護士によると「支払い済み代金の返金は極めて難しい」という。」

脱毛より先に、財布の中身を抜かれてしまった?

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