SFCG(旧商工ファンド)(2月に民事再生手続き開始を申し立て)の破産手続きの開始が決定したという記事。
負債総額は過払い金を含めて約5500億円に上るそうです。
「SFCGが金融機関からの資金調達が困難になった昨年9月以降、関連・同族会社に譲渡していた債権は約2670億円で、そのうち破綻直前の“駆け込み”譲渡は1238億円だったことも明らかにした。
瀬戸管財人は「民事再生法適用を申請したときには資産が何一つない、抜け殻だった」と述べ、詐欺再生、特別背任に相当する行為があったとの認識を示した。
また、破綻が確実になった昨年秋以降、2000万円だった大島氏の月額報酬を9700万円に大幅に増額したほか、「ゲストハウス」などの名目でSFCGに貸し出していた東京都内の自宅賃料を2倍に引き上げて、不当な利益を得ていたことも明らかにした。」
他の報道によれば、通常の譲渡ではなく「大島前社長の同族会社や関係会社に無償、もしくは格安で譲渡していた」(FNN)ということですから、それが本当なら、たしかに背任行為でしょう。
資産2670億円が親族会社などへ SFCG管財人公表
こちらの記事によれば、役員報酬や妻が代表取締役の会社への家賃支払いの大幅増額は、「日付をさかのぼって処理」しているそうです。
SFCG担保物件、格安で斡旋 親族企業に172億円分
こちらは、担保物件を親族企業へ割安で売却させる斡旋を行っていたという記事です。SFGCは適正な価格で担保物件を処分させた場合と比べて少なくしか回収できず、さらに、あとには担保のない債権が残ることになります。もちろん債務者も担保物件を安く巻き上げられたわけですから大損です。
監査人の立場で見ると、会社の帳簿外での不正ですから、発見は難しいかもしれません。
最近の「不正経理」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事