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日本板硝子、IFRS適用の第1四半期決算短信を公表(@ITより)

日本板硝子、IFRS適用の第1四半期決算短信を公表

日本板硝子が、IFRSで作成した2012年3月期第1四半期の決算短信を公表したという記事。日本企業のIFRS任意適用は、これで4社目だそうです。

「決算短信ではIFRSの初度適用について説明している(30ページから)。日本基準とIFRSの調整表を掲載し、加えて重要な会計方針について説明している。開発費については、IFRS第38号「無形資産」に基づき、資産化の要件を満たす場合は無形資産として資産計上するとし、利用可能期間にわたって定額法で償却する。

 のれんについても同様にIFRSに基づき償却はせず、毎年減損テストを行う。同社は2010年4月1日時点、2011年3月31日時点におけるのれんの減損テストを行ったが、いずれにおいても減損を行う必要がないと判断したという。日本基準で貸借対照表に計上していた負ののれんは、余剰金に振り替えた。従業員給付もIFRS第19号「従業員給付」に基づき処理した。」

第1四半期決算短信(PDFファイル)

IFRSの財務諸表は会計方針の注記が詳しいので、それを眺めているだけで、IFRSがわかったように感じます。

日本基準からIFRSへの調整のうち、2011年3月末の親会社持分への影響額(38-39ページ)をみると

・退職給付債務 △22,302百万円
・フロート窯修繕引当金 12,105百万円(一種の修繕引当金のようです。)
・開発費 4,874百万円
・のれん及び負ののれん 6,742百万円

などが大きな調整項目になっています。ただし、たまたま合計額では、日本基準216,657百万円、IFRS216,232百万円ということで、ほとんど差異がありません。(2010年3月期では、優先株式を負債にしているため△30,669百万円の調整が生じており、全体でも大きな差異が生じています。)
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