会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

証券取引等監視委員会 中期活動方針(第9期)(金融庁)

中期活動方針(第9期)~四半世紀の活動を踏まえた新たなステージへ~

金融庁の証券取引等監視委員会は、中期活動方針(第9期)を、2016年1月20日に公表しました。

以下のような、3つの戦略目標と目標達成のための5つの施策が掲げられています。

3つの戦略目標

1.網羅的な市場監視(広く)

(1)新たな商品・取引等への対応
(2)あらゆる取引・市場を網羅的に監視
(3)全体像の把握(部分から全体へ)

2.機動的な市場監視(早く)

(1)問題の早期発見・着手
(2)早期の対応による未然予防の実現
(3)迅速な実態解明・処理による問題の早期是正

3.深度ある市場監視(深く)

(1)問題の根本原因の追究
(2)横断的な視点による深度ある分析を通じた構造的な問題の把握

目標達成のための5つの施策

1.内外環境を踏まえた情報力の強化

(1)市場環境のマクロ的な視点での分析等によるフォワード・ルッキングな市場監視
(2)海外当局との信頼関係醸成による情報収集の強化及び市場監視への活用
(3)市場監視の空白を作らないための取組み

2.迅速かつ効率的な検査・調査の実施

(1)不公正取引等に対する課徴金制度の積極的活用
(2)クロスボーダー事案への積極的な取組み
(3)重大・悪質事案への告発等による厳正な対応
(4)リスクアセスメントを通じた効果的なモニタリング手法の確立

3.深度ある分析の実施と市場規律強化に向けた取組み

(1)根本原因の追究
(2)検査・調査で得られた情報の多面的・複線的な活用
(3)情報発信の充実
(4)市場環境整備への積極的な貢献
(5)国際連携上の課題の問題提起を通じたグローバルな市場監視への貢献

4.ITの活用及び人材の育成

(1)市場監視におけるIT技術の更なる活用(RegTech)
(2)FinTech等のIT技術の進展を踏まえた市場監視の変化への対応
(3)高度な専門性及び幅広い視点を持った人材の計画的な育成

5.国内外の自主規制機関等との連携

(1)自主規制機関との更なる連携強化による効率的・効果的な市場監視
(2)多様な市場関係者(ステークホルダー)と連携した市場規律の強化

ところで、監視委の新委員長が検事のときに関与していた美濃加茂市長事件の解説記事がありました。

判決はずっと前から決まっていた? 江川紹子が迫る、美濃加茂市長“賄賂裁判”の全貌(週プレ)

「名古屋高裁は、現職市長である被告人の証言を一度も求めることなく、詐欺師とその関係者たちの“疑惑の証言”を頼りに逆転有罪判決を言い渡した

過去にもたびたび“推定無罪”の原則を無視したような判断を下してきた名古屋高裁には、本当に「魔物」が棲んでいるのか?」
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