税理士の事業承継、遅れ鮮明 顧客や職員にも影響(記事冒頭のみ)
税理士事務所の事業承継がうまくいっておらず、高齢化も進み問題だという記事。それに対応するさまざまな動向も紹介しています。
「税理士事務所(会計事務所)の事業承継が進まず、深刻な問題になりつつある。膨大な中小事業者を顧客に抱える税理士の多くが高齢化しているが、後継者がいないまま死亡し、顧客や職員が宙に浮きかねないケースも起きている。大手による「M&A(合併・買収)」も増えているが、抜本的な解決にはならないとの見方もある。」
・中堅の会計事務所、NA税理士法人は、最近、事業承継ができず同法人の傘下に入る事務所が急増。
・「日本税理士会連合会の実態調査によると、税理士の平均年齢は60歳超。70歳代、80歳代でも現役は多い。引き継ぐ税理士がいなければ、事務所は閉鎖せざるを得ない。困るのは長年、税務を頼ってきた顧客の中小事業者や、事務所に勤める職員らだ。」
・事業承継が進みにくい理由は、税理士事務所の多くが零細規模(税理士は所長1人が普通)で自分以外に税理士を採用する動機が生じづらい、後継者が有資格者に限られる、有資格者がいても事務所とは雇用関係にすぎず、所長と信頼関係を築けない場合がある、など。
・高齢税理士が事務所をたたむときは、同じく高齢者の友人に顧客を託すケースも多く、若手に顧客が回らない。
・税理士試験の受験者数は減少。承継問題が税理士を目指す人の展望を暗くしている可能性もある。
・他事務所を「M&A」して大型化する税理士法人が増えている。辻・本郷税理士法人、日本クレアス税理士法人、ミカタ税理士法人など。
・ミロク情報サービスの子会社、MJS M&Aパートナーズは、税理士事務所の承継支援をはじめた。
といった内容です。
日本全体が高齢化しているのだから、ある程度仕方がないのでは。
また、税理士事務所の人材は貴重であり、クライアントに迷惑をかけないことも重要ですが、それは事業所承継だけでなく、新しい事務所に人材やクライアントがスムーズに移れるようにする施策でも対応すべきなのでは。