会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

2023事務年度金融行政方針について(金融庁)

2023事務年度金融行政方針について

金融庁は、「2023事務年度金融行政方針」を、2023年8月29日に公表しました。

以下の4つを重点課題として取り組むとのことです。

「Ⅰ. 経済や国民生活の安定を支え、その後の成長へと繋ぐ

我が国の経済活動や国民生活が、社会経済情勢の変化の中でも安定し、その後の成長へと繋が るように、金融面から支える。

Ⅱ. 社会課題解決と経済成長を両立させる金融システムを構築する

「成長と資産所得の好循環」の実現に向け取り組むとともに、気候変動問題やデジタル化の進展への対応など、様々な社会課題の解決を経済成長と両立させる金融システムを構築していく。

Ⅲ. 金融システムの安定信頼を確保する .

金融機関が健全性を維持しつつ、法令等の遵守を徹底し、顧客本位の業務運営を行い、 また金融仲介機能等を十分に発揮できるよう、深度あるモニタリングを実施する。

IV. 金融行政を絶えず進化・深化させる

データ活用の高度化や国内外に対する政策発信力の強化、職員の能力・資質の向上など、金融行政を絶えず進化・深化させていく。」

以下、開示や会計監査に関係する部分(一部)。

 コーポレートガバナンス改革の実質化と企業情報の開示の充実

「「コーポレートガバナンス改革の実質化に向けたアクション・プログラム」 (2023年4月公 表)を踏まえ、企業の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向け、資本コストの的確な把握やそれを踏まえた収益性・成長性を意識した経営の促進、女性役員比率の向上による取締役等の多様性向上を含むサステナビリティを意識した経営の促進、独立社外取締役の機能発揮に向 けた啓発活動等の取組を進める。

また、投資家と企業との建設的な対話を促進し、 コーポレートガバナンス改革を支える観点から、グローバル投資家の期待に応える企業群の見える化や、非財務情報の開示の充実を図るための施策を進める。

開示の効率化を図る観点から、関連法案の成立を前提に2024年4月の施行に向けて、東京証券取引所と連携して四半期決算短信の見直しを進め、関係政府令の整備や四半期レビュー基準の改訂等を行っていく。」

市場に対する信頼の確保

「上場会社等の監査に係る登録制度の導入等を盛り込んだ改正公認会計士法の施行 (2023年4 月)を踏まえ、上場会社等監査の担い手全体の監査品質の向上に向けて取り組んでいく。 また、 従前から監査業務を行っている上場会社監査事務所の登録が2024年9月末に期限を迎えることを踏まえ、日本公認会計士協会による、監査人の登録審査、監査の品質管理のレビュー、中小監査事務所の体制整備の支援等の取組を後押ししていく。

公認会計士・監査審査会では、上場会社監査の担い手として中小監査事務所の役割が増大している中、 改正公認会計士法が施行されたことを踏まえ、 中小監査事務所に対する検査をより重視してモニタリングを実施する。また、監査監督機関国際フォーラム (IFIAR")のホスト国として、事務局支援を継続しつつ、IFIAR の議長国としての立場も活かしながら、非財務情報に対する関心の高まりや技術革新の進展等を踏まえたグローバルな監査品質の向上に貢献していく。さらに、2024年4月に大阪で開催予定の第24回IFIAR 本会合の準備も進めていく。」

企業のサステナビリティ開示の充実

「近時、サステナビリティに関する取組が企業経営の中心的な課題になるとともに、投資家が中長期的な企業価値を評価する観点から、サステナビリティ情報へのニーズが高まっていることを踏まえ、企業のサステナビリティ開示の内容について継続的な充実を図る

改正「企業内容等の開示に関する内閣府令」 (2023年1月施行)において、 有価証券報告書等 にサステナビリティに関する考え方及び取組の記載欄が新設されたこと等を踏まえ、 サステナビリティ開示の好事例を取りまとめて公表する。

また、各国においてサステナビリティ開示が急速に進む中、国際的な比較可能性を確保することが重要である。 国際サステナビリティ基準審議会 (ISSB) のサステナビリティ関連財務情報の開示に関する全般的要求事項 (S1基準) 及び気候関連開示基準 (S2基準) が2023年6月に最終化されたことを受け、サステナビリティ基準委員会(SSBJ) をはじめとする関係者と連携し、我が国のサステナビリティ関連情報が国際的な比較可能性をもち、資本市場からの信頼が得 られるものとなるように取組を進める。さらに、 人的資本に関するサステナビリティ開示基準の整備や、サステナビリティ情報に対する第三者による保証等の国際的な基準開発の議論に積極的に参画・貢献する。くわえて、サステナビリティ情報の信頼性確保に向けた保証のあり方についても、国際的な議論を踏まえ、検討を進めていく。」

全体の主なポイント。「四半期開示の見直し」も2024年4月実施として入っています。また「大量保有報告制度の見直し」も注目されます。

「四半期レビュー基準の改訂」にもふれていますが、企業会計審議会の監査部会を9月5日に開催するようです。

企業会計審議会監査部会(第54回)の開催について(金融庁)

資産運用拡大へ参入促す 金融庁が行政方針 投信価格算出の効率化/経営の独立性を求める(日経)(記事冒頭のみ)

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