会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

「上場企業倒産」 動向調査(2024年)2024年の上場企業倒産、「日本電解」の1社のみ ~12年連続で3社以下の状態続く~(帝国データバンクより)

「上場企業倒産」 動向調査(2024年)2024年の上場企業倒産、「日本電解」の1社のみ ~12年連続で3社以下の状態続く~

2024年の上場会社倒産は1社だけだったという記事。コロナ禍以降(2020年以降)では5社目だそうです。

最近の倒産例としては、2020年は(株)Nuts(ジャスダック)、2022年はテラ(株)(東証スタンダード)、2023年は(株)プロルート丸光(東証スタンダード)があるそうですが、それらは比較的小さな会社(本業もよくわからない?)といえるでしょう。粉飾決算など、コンプラ問題もありました。

今年の日本電解は、少し違って、海外企業を買収するなどして、本業を順調に拡大しているように見えた会社だったようです。上場したのも比較的最近です。

「日本電解(株)は、茨城県筑西市に本社を構え、車載電池や回路基板で使用される電解銅箔の製造を手がけてきた。2020年には米国の電解銅箔メーカーであるDAI社を買収2021年に株式上場し、2022年3月期には年売上高(連結)約206億円、営業利益約10億円を計上していた。また、米国市場向けの供給能力を増強するために2023年にDAI社の工場に新しい製造ラインを完成させたほか、別途、米国内に新工場建設の計画を進めることになっていた。

しかし、世界的な半導体不足や米国インフレ抑制法施行による国内製造バッテリーの輸出減少、スマートフォン需要の減退、工場建設費の負担などで2020年3月期以降はDAI社の売上減少と赤字が続き、2023年3月期(連結)は年売上高約170億円、約18億円の経常赤字、2024年3月期は年売上高約166億円、約12億円の経常赤字となったほか、2025年3月期では約53億円の当期純損失を見込んでいた。一方で2024年5月頃からスポンサー探索も行ったが、過大な金融債務などもあって支援意向を示す先は見つからず、今後の返済も困難となることから、自主再建を断念。11月27日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。」

来年も、第2次トランプ政権発足、ウクライナと中東での戦争の継続など、不安定要因が多いようです。金利も上がってくるでしょうし、自動車産業関連も動きがあるでしょう。1社の倒産ではすまないかも。

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