1~5月はや100社超 「値上げ打診」理由の2割(記事冒頭のみ)
上場会社の監査人交代が前年同期と比べて3割弱増えたという記事。開示が強化された交代理由についてもふれています。
「上場企業で監査法人の交代が相次いでいる。1~5月に交代を発表した社数は前年同期より3割弱増えた。今年から実質的に始まった交代理由の開示によると、監査報酬を要因とした企業が2割あった。人手不足で監査法人が契約を辞退する事例もある。」
トーマツからの交代が最も多いそうです。
「日本経済新聞が集計したところ1〜5月の交代件数は延べ115社になった。監査法人別でみるとトーマツが26社で最も多い。トーマツは「個社の事情を考慮し契約を続けるか決めている」と話す。」
記事の表によると、2位以下は新日本(22社)、あずさ(9社)、太陽(7社)、あらた(5社)とのことです。逆に就任が多いのは太陽(15社)、あずさ(10社)、あらた(10社)で、トーマツと新日本はいずれも5社しかありません。
交代理由としては、監査継続期間の長期化が41社で最も多く、「報酬増額を打診された」が26社(うち9社は新日本)、人手不足を理由に契約更新を辞退が10社とのことです。
監査継続期間の長期化の例として巴川製紙所、理由について会社と監査人との間でズレがあった例として竹本容器が挙がっています。
会計士協会が先日公表した監査報酬実態調査報告書にもふれています。
「監査報酬は右肩上がりに上がっている。監査人・監査報酬問題研究会が今年3月にまとめた調査によると、2017年度の監査報酬は平均6604万円と前の年度より4・8%増えた。5年連続の増加だ。監査法人が代わると報酬を抑えられる場合が多く、監査法人の交代が増える一因になっているようだ。
17年度に監査報酬が増えた企業は1531社と全体の4割超となり、企業の負担感は高まっている。大手監査法人から別の大手法人に交代した場合は監査報酬が平均で2・1%減った。大手から中堅・中小の法人に契約先を代えた企業では監査報酬が平均5・9%も減っていた。」
こちらは最近の交代例。
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公認会計士等の異動に関するお知らせ(フルッタフルッタ)(PDFファイル)
三優監査法人→監査法人アリア、の交代です。
「この度、会計監査人として三優監査法人を選任しない理由としては、同監査人から当社の経営環境の変化に伴う監査工数の増加を理由に契約更新を差し控えたい旨の申出を受けたことから、当社としては、十分な監査体制の確保と業績が低調となる中、経費削減にも努める必要があること等から、会計監査人を変更する事にいたしました。 」
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