米スタンフォード大学経営大学院の会計学助教授へのインタビュー記事。学生が選ぶ最優秀教授賞を受賞したひとだそうです。
「ブランケスプール助教授は、会計の面白さをどのように伝えていますか。
ブランケスプール:ディスカッション形式を採用し、とにかくエネルギッシュに議論を進行するように、心がけています。学生は私の講義をただ聴講するのではなく、自ら積極的に議論に参加することによって、会計を学んでいきます。多彩な学生が集まっているので、毎回、面白い意見がたくさん出てきますね。」
「なぜブランケスプール助教授の授業では教科書を使用しないのでしょうか。
ブランケスプール:その理由は2つあります。1つめは、教科書に書かれていない最新の事例や会計基準を取り上げていること。特に2016年は、数多くの新基準が発表されましたから、それらをテーマに議論することが多かったのです。
2つめは、膨大で難解な会計基準を読み込むことにあまり時間をつかってほしくないこと。会計基準そのものは、会計の専門家が読むことを想定して書かれているので、普通の人にはとても読み難いものです。学生には、会計基準を一生懸命読むよりも、経営者として知っておかなくてはならない知識を得ることに集中してほしいと思います。そのほうが将来、ずっと役立つからです。」
「...会計上のあらゆる数字は、人間の行動や決断の結果なのです。そこまで読み取るのが、会計学なのです。
私が授業でいつも言っているのは、「会計はコミュニケーションツールだ」ということ。財務情報をやりとりするのに、これほど有意義な手段はありません。数字は膨大な情報を象徴的にまとめて伝えてくれます。そこで忘れてはならないのは、その背景にいる人間の存在です。会計とは極めて人間的なものなのです。」
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