~ 恩師の御講演「心身の神癒」より ~
先の続き・・・
一語一語が慎重に、その上一瞬の淀みもなく、わたくしどもを深く囲む沈黙の池に中に、
水滴が、宝石が、ひとつひとつ滴り落ちるようにも、下ってくるのでございました。
一句一句が完全な文章となって、すらすらと語られ、
しかも考える為に中断することもございませんでした。
そのうちわたくしたち丈が聴講しているのではないことが次第に、しかも全く自然に分かって参り、
それが何の不思議にも思われませんでした。
わたくたちの間には、わたくしたちの愛していた人々、既に亡くなった方々も来ておられ、
その上、その方々の向こうには、数千人もの高級の霊たちが、段々に拡がった輪になって、
群がっておられるのです。
主様はわたくしたち全体にまとめてお話をして下さったのですが、人生の奥深いことになりますと、
銘々に理解のできることだけをお教え下さいました。
地上の体をまとっているわたくしたちには、「果敢なき感官を持つあなたたち」と呼びかけられましたが、
一方では又、目を上に向けられては、最近進化して、鈍覚の幅を増やし、
今やより高き霊と愛の界層、無限の自由の世界の喜悦を知る者となった方々に、直接話しかけられるのでした。
殆ど主様と同じような完全な状態にまで近づいている方々に主様が話しておられる間、
わたくしたちはただ畏敬の念をもって拝聴するばかりでございました。
わたくしたちの頭上高くにその方々のいらっしゃるのが感じられ、
又わたくしたちの遙か後ろにも次から次と列をなしています。それでいて、
わたくしたちの目が主様に釘付けになっている間誰一人として頭を動かす者もいませんでした。
自分の肉体が在るという感じはすでに薄れています。その働きは止まり、云わば不動の中に膠づけにされ、
少し動かすにも余程の努力が要るのでした。
~ 感謝・合掌 ~