ゼパニヤ書
「ユダの王,ヨシヤの時代」
であると記されています。
(ゼパニヤ1:1)
ゼパニヤという名は,
「神に守られる」
という意味があります。
ゼパニヤ書が書かれたのは,
紀元前735-725年頃だと
いわれています。
☆
執筆の目的
ゼパニヤが語った
裁きと励ましのメッセージには,
大きく分けて三つの教理が
含まれています
(1)神は全ての国々を
治めておられる方であること。
(2)裁きの日に罪人は裁かれ,
正しい者は正しさが証明されること。
(3)神は,
悔い改め御自身に立ち返る者を
祝されることです。
○
主の怒りの日
(ゼパニヤ1:4)
「わたしの手を,
ユダの上に,
エルサレムのすべての
住民の上に伸ばす。
わたしはこの場所から,
バアルの残りの者と,
偶像に仕える祭司たちの名とを,
その祭司たちとともに
断ち滅ぼす。」
(ゼパニヤ2:13-15)
「主は手を北に差し伸べ,
アッシリヤを滅ぼし,
ニネベを荒れ果てた地とし,
荒野のようにし,
砂漠とする。
その中に,獣の群れ,
あらゆる地の獣が伏し,
ペリカンと針ねずみは
その柱頭をねぐらとし,
ふくろうはその窓で鳴き,
烏は敷居で鳴く。
主が,
杉でつくったこの町を
あばかれたからだ。
これが,安らかに過ごし,
心の中で,
「私だけは特別だ」と言った
あのおごった町なのか。
ああ,その町は荒れ果てて,
獣の伏す所となる。
そこを通り過ぎる者はみな,
あざけって,手を振ろう。」
○
もろもろの民のきよめ ,新しい王
○
イスラエルの「残り者」
(ゼパニヤ3:12,13)
「わたしはお前の中に
苦しめられ,
卑しめられた民を残す。
彼らは主の名を避け所とする。
イスラエルの残りの者は
不正を行わず,
偽りを語らない。
その口に,
欺く舌は見いだされない。
彼らは養われて憩い
彼らを脅かす者はない。」
(ゼパニヤ2:7)
「海辺は
ユダの家の残りの者の所有となる。
彼らは海辺で羊を飼い,
日が暮れると,
アシュケロンの家々で横になる。
彼らの神,
主が,彼らを訪れ,
彼らの繁栄を
元どおりにするからだ。」
「残りの者」が,
預言されています。
神のさばきが行われるとき,
いくらかの者が残されます。
そして,その者たちが
相続地を継ぐことになります。
彼らは,主を尋ねる,
へりくだった人々なのです。
(ローマ9:27)
「また,イスラエルについては,
イザヤがこう叫んでいます。
『たといイスラエルの
子どもたちの数は,
海べの砂のようであっても,
救われるのは,
残された者である。』」
(ローマ11:4)
「ところが彼に対して何と
お答えになりましたか。
『バアルにひざをかがめていない
男子七千人が,
わたしのために残してある。』
それと同じように,
今も,恵みの選びによって
残された者がいます。
もし恵みによるのであれば,
もはや
行いによるのではありません。
もしそうでなかったら,
恵みが恵みでなくなります。」
(ゼパニヤ3:6-8)
「わたしは諸国民を滅ぼした。
そのやぐらは荒れはてた。
わたしはそのちまたを荒したので、
ちまたを行き来する者もない。
その町々は荒れすたれて、
人の姿もなく、住む者もない。
わたしは言った、
『これは必ずわたしを恐れ、
懲らしめを受ける。
これはわたしが命じた
すべての事を見失わない』と。
しかし
彼らはしきりに
自分の行状を乱した』。
主は言われる、
『それゆえ、
あなたがたは、
わたしが立って、
証言する日を待て。
わたしの決意は諸国民をよせ集め、
もろもろの国を集めて、
わが憤り、わが激しい怒りを、
ことごとくその上に
注ぐことであって、
全地は、
ねたむわたしの怒りの火に、
焼き滅ぼされるからである。』
神の全世界の滅びの予告です。
○
イスラエルの回復
(ゼパニヤ3:14,15)
「シオンの娘よ。
喜び歌え。
イスラエルよ。
喜び叫べ。
エルサレムの娘よ。
心の底から,喜び勝ち誇れ。
主はあなたへの宣告を取り除き,
あなたの敵を追い払われた。
イスラエルの王,
主は,
あなたのただ中におられる。
あなたはもう,
わざわいを恐れない。」
イスラエルの回復を
預言しています。
来たるべきキリストの栄光に
現れる様子です。
(ゼパニヤ2:3 口語訳)
「すべて主の命令を行う
この地のへりくだる者よ,
主を求めよ。
正義を求めよ。
謙遜を求めよ。
そうすればあなたがたは
主の怒りの日に,
あるいは隠されることがあろう。」
○
内なる主
(ゼパニヤ3:16,17)
「その日,
エルサレムはこう言われる。
シオンよ。
恐れるな。
気力を失うな。
あなたの神,
主は,あなたのただ中におられる。
救いの勇士だ。
主は喜びをもって
あなたのことを楽しみ,
その愛によって安らぎを与える。
主は高らかに歌って
あなたのことを喜ばれる。」
神はわたしたちを愛し,
わたしに安らぎを与え,
わたしたちの内に存在します。
「あなたの神,主は,
あなたのただ中におられる」は、
私たちの救いの確信となります。
○
2017.2.6