…という"Competitor Running"誌の記事です。
吾輩も3日後は宝塚ハーフマラソンです。この記事の内容を実践してその効果を確かめてみます。
フルマラソン当日のウォームアップ
by Jeff Gaudette, Dec. 02, 2013
レースは、スタートラインに立つ前から既に始まっている
大半のランナーは、レース前にウォームアップする重要性を理解している。ウォームアップをすることで、深部体温が上昇し、その結果
・血流が促進され、身体の隅々まで酸素が供給される
・下肢の筋緊張が緩和される
・神経系が活性化され、筋肉の収縮能/パワー発揮能が向上する
となり、身体能力を最大限発揮する準備が整う。
しかし、ウォームアップを完璧に実行するにはエネルギーを必要とする。距離が短いレースであれば、グリコーゲンが枯渇することを心配する必要は無いので、この点は問題にならない。だがフルマラソンでは、エネルギー源(特に筋肉/肝臓に貯蔵されているグリコーゲン)を温存することが大切となる。
ではこれから、フルマラソンに備えてエネルギー源を温存しつつ、身体能力を最大限発揮する為の準備を整えるウォームアップ方法について見ていこう。
起床直後からウォームアップを始める
フルマラソンに備えたウォームアップは、スタートの数時間前から始める。まず、少なくともスタートの2時間30分前には起床すること。ちょっと早過ぎるように思うかもしれないが、睡眠時間が1時間位短くても、身体能力には悪影響は出ない。それ以上に大事なのは、体温を上げて体をきちんと目覚めさせるには数時間を要することだ。
起床したら直ぐに、ランニングウェアに着替え、ランニングシューズを履き、玄関を開けて軽くジョグしに行こう(ウォーキングでも可)。
ここでは、強度を上げて走る必要は無い。ジョグの目的は、血流を促進し、身体の隅々まで血液(と酸素)を送り込む事である。なので、本当に軽いジョグで充分である。時間は10分間程度とし、身体が硬いなと思えば途中でストレッチングする。済んだら宿舎に戻り、朝食を摂り、シャワーを浴び、レース会場へ行く準備を整えよう。
この「朝ジョグ」では
・中枢神経系が刺激される
・筋肉へ血液が供給される
・神経系の興奮が収まる
といった効果が期待出来る。そしてより重要なのは、朝早く起きることで、ウォームアップ後に休養/栄養補給する時間が確保出来、体内に貯蔵されているグリコーゲンを消費せずに済むことである。
「朝ジョグ」が済んだら軽く朝食を摂り、シャワーを浴び、リラックスしよう。朝早く起きたらそれでも時間が余るだろうので、ストレスを感じずにスタート地点に向かえる。
レース会場でやるウォームアップ
恐らく、スタート時間よりかなり早くレース会場に到着しているだろうので、ここで一番気になるのは、身体を冷やさないようにし、エネルギーを温存することであろう。出来れば、使い捨ての上着を着用するのがベストである。身体が温まっている程、体温を維持する為にエネルギーを消費する必要は無くなる。
次に重要なのは、両脚を最適な状態にすることである。臀筋群に働きかける動的ストレッチ(ランジ等)をすることで、拮抗筋の抵抗を減らし、ランニング効率が向上する。これはレース前半の準備というだけでなく、レース後半での筋痙攣を防止する上でも重要である。
また、レース会場で静的ストレッチをするだけの場所を確保するのは大変な場合が多いので、その点でも動的ストレッチはレース前のウォームアップとして最適である。動的ストレッチは5分間程度で完結するし、場所もそれ程必要としない。
ウォームアップとしてどの種目が最適か、ということは人それぞれである。確かにランジ群(フロントランジ、サイドランジ、ランジ+体幹捻り等)は有効な種目であるが、足首を捻る/脚を前後に振る/スキップするといった種目も役に立つ。
ここで大事なのは、レース当日になって初めて動的ストレッチをやる、というのではダメだということである。そんなことをすると、筋肉痛が発生する危険性がある。なので、普段のトレーニング時から動的ストレッチ種目に親しんでおこう。
代謝系(循環器系/呼吸器系など)については、距離の短いレースのようにしっかり準備する必要は無い。フルマラソンでは、最初の3km程度をそれらのウォームアップに充てられるからである。また、フルマラソンでは最初はゆっくりしたペースで走るのが望ましい。最初から速過ぎるペースで走るのは、よくやりがちな誤りである。
フルマラソンでのウォームアップを軽んじてはならない。レースの為に、これまで数ヶ月間頑張ってきたのである。貯蔵エネルギーを温存しつつ、運動能力を最大限発揮出来るようにする為に、身体全体を調整しよう。
吾輩も3日後は宝塚ハーフマラソンです。この記事の内容を実践してその効果を確かめてみます。
フルマラソン当日のウォームアップ
by Jeff Gaudette, Dec. 02, 2013
レースは、スタートラインに立つ前から既に始まっている
大半のランナーは、レース前にウォームアップする重要性を理解している。ウォームアップをすることで、深部体温が上昇し、その結果
・血流が促進され、身体の隅々まで酸素が供給される
・下肢の筋緊張が緩和される
・神経系が活性化され、筋肉の収縮能/パワー発揮能が向上する
となり、身体能力を最大限発揮する準備が整う。
しかし、ウォームアップを完璧に実行するにはエネルギーを必要とする。距離が短いレースであれば、グリコーゲンが枯渇することを心配する必要は無いので、この点は問題にならない。だがフルマラソンでは、エネルギー源(特に筋肉/肝臓に貯蔵されているグリコーゲン)を温存することが大切となる。
ではこれから、フルマラソンに備えてエネルギー源を温存しつつ、身体能力を最大限発揮する為の準備を整えるウォームアップ方法について見ていこう。
起床直後からウォームアップを始める
フルマラソンに備えたウォームアップは、スタートの数時間前から始める。まず、少なくともスタートの2時間30分前には起床すること。ちょっと早過ぎるように思うかもしれないが、睡眠時間が1時間位短くても、身体能力には悪影響は出ない。それ以上に大事なのは、体温を上げて体をきちんと目覚めさせるには数時間を要することだ。
起床したら直ぐに、ランニングウェアに着替え、ランニングシューズを履き、玄関を開けて軽くジョグしに行こう(ウォーキングでも可)。
ここでは、強度を上げて走る必要は無い。ジョグの目的は、血流を促進し、身体の隅々まで血液(と酸素)を送り込む事である。なので、本当に軽いジョグで充分である。時間は10分間程度とし、身体が硬いなと思えば途中でストレッチングする。済んだら宿舎に戻り、朝食を摂り、シャワーを浴び、レース会場へ行く準備を整えよう。
この「朝ジョグ」では
・中枢神経系が刺激される
・筋肉へ血液が供給される
・神経系の興奮が収まる
といった効果が期待出来る。そしてより重要なのは、朝早く起きることで、ウォームアップ後に休養/栄養補給する時間が確保出来、体内に貯蔵されているグリコーゲンを消費せずに済むことである。
「朝ジョグ」が済んだら軽く朝食を摂り、シャワーを浴び、リラックスしよう。朝早く起きたらそれでも時間が余るだろうので、ストレスを感じずにスタート地点に向かえる。
レース会場でやるウォームアップ
恐らく、スタート時間よりかなり早くレース会場に到着しているだろうので、ここで一番気になるのは、身体を冷やさないようにし、エネルギーを温存することであろう。出来れば、使い捨ての上着を着用するのがベストである。身体が温まっている程、体温を維持する為にエネルギーを消費する必要は無くなる。
次に重要なのは、両脚を最適な状態にすることである。臀筋群に働きかける動的ストレッチ(ランジ等)をすることで、拮抗筋の抵抗を減らし、ランニング効率が向上する。これはレース前半の準備というだけでなく、レース後半での筋痙攣を防止する上でも重要である。
また、レース会場で静的ストレッチをするだけの場所を確保するのは大変な場合が多いので、その点でも動的ストレッチはレース前のウォームアップとして最適である。動的ストレッチは5分間程度で完結するし、場所もそれ程必要としない。
ウォームアップとしてどの種目が最適か、ということは人それぞれである。確かにランジ群(フロントランジ、サイドランジ、ランジ+体幹捻り等)は有効な種目であるが、足首を捻る/脚を前後に振る/スキップするといった種目も役に立つ。
ここで大事なのは、レース当日になって初めて動的ストレッチをやる、というのではダメだということである。そんなことをすると、筋肉痛が発生する危険性がある。なので、普段のトレーニング時から動的ストレッチ種目に親しんでおこう。
代謝系(循環器系/呼吸器系など)については、距離の短いレースのようにしっかり準備する必要は無い。フルマラソンでは、最初の3km程度をそれらのウォームアップに充てられるからである。また、フルマラソンでは最初はゆっくりしたペースで走るのが望ましい。最初から速過ぎるペースで走るのは、よくやりがちな誤りである。
フルマラソンでのウォームアップを軽んじてはならない。レースの為に、これまで数ヶ月間頑張ってきたのである。貯蔵エネルギーを温存しつつ、運動能力を最大限発揮出来るようにする為に、身体全体を調整しよう。