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〔NFL短評〕High expectation Big uneasy

2010-02-07 15:14:18 | NFL
Super Bowl Saints inspire revived New Orleans(CNN.com)
Colts Jersey Causes Clash at La. School(CBS News)


いよいよ2010年のスーパーボウルがあと半日あまりとなりました。

インディアナポリスの市民は、スーパーボウルを一度も開催したことはないけど、
スーパーボウルでの優勝がどのようなものであるかを知っています。彼らが応援する
AFC代表のコルツは、レギュラーシーズンからの全勝も狙うことができたにもかかわらず、
ひとつ犠牲にしてまでここまで勝ち上がることができました。下馬評では今回と同じ
3年前のマイアミでの優勝経験がコルツ有利は揺らぎません。しかし前回は相手が自滅した
シカゴ・ベアーズでした。NBCスポーツは「ベアーズがスーパーボウルをつまらなくした」と
書き立てたほどです。

今回コルツが相手にするのはニューオーリンズ・セインツです。もし3年前、酷寒のシカゴで
行われたNFCチャンピオンシップで、セインツがベアーズを破っていたら、コルツはマイアミで
セインツと対峙していたはずですので、セインツファンにとっては、3年余計に待たされた
格好になるかもしれません。そんなニューオーリンズの市民はスーパーボウルがどんなものかは
十分知っています。ただしそれはセインツ以外のチームがスーパードームでスーパーボウルを
戦ったからです。セインツがスーパーボウルに進出することはどんなことなのかは、今年やっと
知ることができました。ニューオーリンズ市民はセインツへの絶大な期待を寄せる一方で、
地元の学校へコルツのレプリカユニフォームを着ていった少年がいじめに遭うなどという
事件も起こり、不安も入り混じっている感じです。

ネバダ州ラスベガスのオッズがコルツ有利を予想しても、アメリカ50州や全世界の注目は
セインツに集まっています。そこには5年前のスーパーハリケーン「カトリーナ」の被害から
復興しつつある町の象徴としてのセインツという見方があるからでしょう。「カトリーナ」と
ニューオーリンズが同義語で語られる以上、それは仕方ないことです。いくら評論家や賭け屋が
現実的な予想をしたところでも、人々の心の中では、セインツ優勝とニューオーリンズ復活という
これ以上にないを夢見ているはずです。特に、実際の世界が厳しさを増している中にあっては、
人々が見たいのは現実よりドラマなのだと思います。

「カトリーナ」後の2006年にセインツへ移籍してきたQBドリュー・ブリーズはここ最近、
セインツに来たことは運命だったのだと話すことが多くなりました。それだけ自分に対する
期待の高さを感じているのでしょう。同時にブリーズは今回優勝を運命づけられている
位置にありますが、「緊張を忘れたらアスリートとして失格だ」とそのプレッシャーも
受け入れる準備はできているようです。唯一できていない準備は負けることです。

スーパーボウルは毎年いろんなドラマが作られます。同時に予定しているプレイブックを
超えたプレイが試合を決めることが多くなりました。24時間後にわかるのは強い者はやはり
強いという現実的なドラマか、辛い現実を乗り越えた末の感動でしょうか。


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