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[政治短評]ある種の「オールジャパン」の時代

2011-06-18 09:10:07 | マネー&ポリティックス
なりふり構わぬ首相延命策にトホホな民主執行部(読売新聞) - goo ニュース
菅政権、国会3カ月延長の方針 首相交代と「矛盾せず」(朝日新聞) - goo ニュース


国会では先の大震災の復興への議論が進まないと言われています。国民とメディアはその議論を深められない国会議員を叩いています。そうすることは彼らにとって楽なことだし、ある種正当なことだとは思います。しかし、その国会議員と政権与党を選んだのは他ならぬ日本国民であることを忘れないで欲しいです。

現実には民主主義は多数決の原理で出来ているので、全国民ではなく過半数が民主党を支持して2009年夏に投票したわけです。しかし、震災以前に多数の問題を噴出させて、その瓦礫処理すらままならい状況にあって、果たして国民があの時にしっかりとした判断をもって投票したのかどうか疑わしいです。メディアも「不信任決議を出すべき時期ではないだろ」「国会は無駄な論争より復興議論をしろ」といかにもな顔をして話していますが、先の衆議院選挙で国民を偏った方向へ誘導しておきながら、そんなことをよく言えるなと思います(一方で2005年の総選挙では全てのメディアが自民党の宣伝に走っていましたが)。

被害の規模を見て、自民党政権であれば今回の震災対応が進んだとは必ずしも言い切れませんが、今の民主党政権ではおよそ対応不可能であることはもはや明らかです。それは民主党が政権を取ってからこれまで行ってきたこと全てが不信に満ちているからで、震災以前からの支持率を見れば明らかです。逆に民主党が政権を取ってよかったと多くの国民が思えるような政権運営をしていたら(仮にそうだとしたら、民主党から2人目の首相なんて産まれなかったでしょうけど)、震災対応に多少まごついても、国民は希望を抱けたはずです。

本来であれば今の衆議院は解散して総選挙をすべきです。しかし不信任決議は自民党の拙攻により否決され(なぜか自民党ではこの点について責任追及が行われません。出すことに意義があったのであり、本気の「菅下ろし」ではなかったのでしょう)、首相は明確な期限を設けず「もうすぐ辞める」と言ってさらなる民主党の政権維持を狙っています。今の国会議員が間違っている理由は、2年前に誤りを犯した国民に対して、それを修正する機会を与えないことです。それができるときまでは、国民は首相が震災直後に何度も言っていたところの「オールジャパン」で現状を受け入れるしかありません。もしくはアメリカのTea Partyのように、今から次の選挙へ向けて本当に国会へ送りたい人物の準備をすべきでしょう。


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