結局Aロッド残留 10年300億円(スポーツニッポン) - goo ニュース
Buffett told A-Rod to bypass Boras(SI.com)
Boras out: Rogers representing himself(SI.com)
Rogers fires agent Boras(The Detroit News)
今シーズンオフも、動向が気になったアレックス・ロドリゲスがヤンキーズ残留を決めたことは、
何も驚くようなことではありませんでした。
しかし、残留交渉ではエージェントのスコット・ボラスではなく、なんとゴールドマン・サックスの
幹部の仲介で行われたことには驚きました。さらに驚いたことに、「ボラスを使うな」と進言したのは、
大投資家でロドリゲスの親友でもあるという、ウォーレン・バフェット氏だったということです。
それでいてヤンキーズと結んだ契約は、10年300億円というものです。ゴールドマン・サックスだの、
ウォーレン・バフェットだの、アレックス・ロドリゲスはひとりの選手ではなく、まるで一企業の
ような存在になったのではないかと錯覚します。
一方でボラスはエージェントとしておもしろくないと感じているはずですが、さらに不快にさせたのは、
ケニー・ロジャーズでした。ロジャーズはタイガース残留を目指すため、ボラスとのエージェント契約を
解除しました。他球団へ行き、高額年俸(とコンサルタント料)を勝ち取ろうとしたボラスと、恩義を感じる
デトロイトに残りたいと思ったロジャーズの考えの不一致があったのだと言われています。
ロドリゲスも、もともとはヤンキーズ残留が第一目的でした。しかしメディアはジョー・トーリと共に
西海岸へ行ったり、ルー・ピネラとのコンビを組んだ方がおもしろいと感じ、ロドリゲスの移籍を
盛り上げました。そういう空気を察知したボラスは、ワールドシリーズ開催中に、ロドリゲスの
フリーエージェントを発表し、ロドリゲスへの「飢餓感」を煽り立てました。しかしそれは総スカンを食い、
今以上の超高額サラリーを出そうとするチームも出ませんでした。そしてロドリゲスの希望通り、
ヤンキーズ残留が、ボラスを頭ごなしに決定しました。
スコット・ボラスというエージェントは、アメリカのプロスポーツのオーナーたちの間では、あまりにも
高額な年俸をふっかけることで、忌み嫌う固有名詞として刻み込まれています。たしかにボラスのおかげで、
いい契約を勝ち取った選手は数多いです。しかし、ボラスはロジャーズやロドリゲスのような選手の
需要を計算することはできませんでした。彼らは超高額年俸以前に野球をしたかったのでしょう。
メジャーリーグはサラリーキャップ制を敷いていないので(いわゆる「贅沢税」はサラリーキャップとは
似て非なるもの)、理論上では一人の選手がものすごいう高額な契約を勝ち取ることもできます。その意味では、
ボラスのようなエージェントが付け込む余地はNFLやNBA以上にあるのではないかと思います。しかし今回の
ロドリゲスとロジャーズが行ったボラスへのささやかな抵抗(といえそうなもの)は、何とかの一つ覚えの
ような強気一遍のエージェントという形の終焉を感じます。
Buffett told A-Rod to bypass Boras(SI.com)
Boras out: Rogers representing himself(SI.com)
Rogers fires agent Boras(The Detroit News)
今シーズンオフも、動向が気になったアレックス・ロドリゲスがヤンキーズ残留を決めたことは、
何も驚くようなことではありませんでした。
しかし、残留交渉ではエージェントのスコット・ボラスではなく、なんとゴールドマン・サックスの
幹部の仲介で行われたことには驚きました。さらに驚いたことに、「ボラスを使うな」と進言したのは、
大投資家でロドリゲスの親友でもあるという、ウォーレン・バフェット氏だったということです。
それでいてヤンキーズと結んだ契約は、10年300億円というものです。ゴールドマン・サックスだの、
ウォーレン・バフェットだの、アレックス・ロドリゲスはひとりの選手ではなく、まるで一企業の
ような存在になったのではないかと錯覚します。
一方でボラスはエージェントとしておもしろくないと感じているはずですが、さらに不快にさせたのは、
ケニー・ロジャーズでした。ロジャーズはタイガース残留を目指すため、ボラスとのエージェント契約を
解除しました。他球団へ行き、高額年俸(とコンサルタント料)を勝ち取ろうとしたボラスと、恩義を感じる
デトロイトに残りたいと思ったロジャーズの考えの不一致があったのだと言われています。
ロドリゲスも、もともとはヤンキーズ残留が第一目的でした。しかしメディアはジョー・トーリと共に
西海岸へ行ったり、ルー・ピネラとのコンビを組んだ方がおもしろいと感じ、ロドリゲスの移籍を
盛り上げました。そういう空気を察知したボラスは、ワールドシリーズ開催中に、ロドリゲスの
フリーエージェントを発表し、ロドリゲスへの「飢餓感」を煽り立てました。しかしそれは総スカンを食い、
今以上の超高額サラリーを出そうとするチームも出ませんでした。そしてロドリゲスの希望通り、
ヤンキーズ残留が、ボラスを頭ごなしに決定しました。
スコット・ボラスというエージェントは、アメリカのプロスポーツのオーナーたちの間では、あまりにも
高額な年俸をふっかけることで、忌み嫌う固有名詞として刻み込まれています。たしかにボラスのおかげで、
いい契約を勝ち取った選手は数多いです。しかし、ボラスはロジャーズやロドリゲスのような選手の
需要を計算することはできませんでした。彼らは超高額年俸以前に野球をしたかったのでしょう。
メジャーリーグはサラリーキャップ制を敷いていないので(いわゆる「贅沢税」はサラリーキャップとは
似て非なるもの)、理論上では一人の選手がものすごいう高額な契約を勝ち取ることもできます。その意味では、
ボラスのようなエージェントが付け込む余地はNFLやNBA以上にあるのではないかと思います。しかし今回の
ロドリゲスとロジャーズが行ったボラスへのささやかな抵抗(といえそうなもの)は、何とかの一つ覚えの
ような強気一遍のエージェントという形の終焉を感じます。
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