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月光
さむい さむい 夜がきて
黒々とにごる 闇に 指をつきさした
欠けた部分が ひとつふえた
穴から
遠い日の 月光が差し込んでくる
見開いた 夜に 蜘蛛は網を張って
光の雫をあつめていく
さむい さむい 闇の瞳に
行ってきりの 指が 疼きはじめてくる
月光
さむい さむい夜が来て
黒々とした 闇に
指をつきさした
欠けた部分がひとつふえて
遠い日の 月光が欠けた穴から
差し込んでくる
見開いた夜に 蜘蛛は
細い糸の網を張って
光の雫をあつめていく
さむい さむい
闇の瞳に 行ったきりの
指が疼きはじめている