金銭の渡し方にもいろいろある。
数年前、オヤジの母親から郵便局の預金通帳を手渡された。
印鑑は女房殿に渡してあるらしく、どのように使っても構わないが、2人で相談して決めなさいと母に言われた。
なるほど、これでは互いが了解しない限り、預金を引き出すことも、解約することもできない。
昨年、今年と祝い事が続いたので、母親の出費も多かったことだろう。
卒業1、結婚2、成人式2。そのどれもに我が家がからんでいた。
先日、女房に相談してみた。
母親から貰った預金を解約して、母親にあげたいと。
女房も二つ返事で承諾してくれた。
実家近くの郵便局で預金を解約し、現金を受け取った。
手にした現金以上に、通帳に記帳された数年間に及ぶ入金履歴に重みを感じた。
実家に出向き、以前貰った預金を今日、解約してきたことを伝え、それを手渡すと、あなたにあげたものだからあなたが使え、と言う。
想定どおりの台詞だったので、こちらも用意していた口上を述べた。
貰った金をどう使おうが俺の勝手。この金はあなたに渡すために解約した。これから酒を呑みに行くのに、こんな大金を持って行く訳にはいかないから、ここに置いていく。
厚みのある封筒を受け取った手はしわしわで、目は少し潤んでいた。
我が家の三人の娘にも、それぞれ満了になった学資保険がある。
これをどのタイミングで、どのように手渡すか、そろそろ考えなければならないが、もう少し金の重みが分かってからでも遅くはないだろう。
私も管理職になった40代の前半から、毎年2回のボーナスで、私と女房の実家に○○万円を仕送りしてます。
別に、実家がお金に困ってるわけじゃないけど気持ちだからといって
女房の発案で初めて、もう20年近く経ちます。
○○万円×2回×二人の親ですから、最初は女房の思いっ切りの良さにもビックリしましたが
今じゃ続けて良かったと思います。
お陰で我が家の貯蓄は増えませんが、実家の親は葬式代に貯めておくって言ってましたから
葬式に何人呼ぶ気なのか分かりませんが、
たぶん大幅に余りそうですから、まとめて回収する予定です。
それにたぶん、これから起きる祝い事の祝儀になるでしょうから、結局、またこちらに戻ってくると思います。
親から子、子から親、親子の中で金がぐるぐる回ってますね。