仕事を終えて帰宅すると浅草雷門が描かれた手提げの紙袋が椅子の上に置かれていた。
浅草土産とは珍しいなと思って、「誰からのお土産?」と尋ねると、娘2号が右手人差指を自分の顔に向けている。
看護師1年生の娘2号は、夏休みの最後の日である本日、何となく浅草をプラプラしてきたと言う。
お土産は、おやじのために買ってきたと言うので、手提げから中身を取り出すと、「仲見世履物屋」と書かれたシールが貼られていたので、包み紙を開けずとも「雪駄」であることは分かった。
最近、家にいる時は浴衣を着ており、たまに着流し姿に雪駄履きで出かけることがあるので、お土産に雪駄を選んできてくれたのだ。
外国人相手の店のビーチサンダルっぽいものだったら、どうリアクションをとるべきか?などと考えながら包みを開けると、素人目にも高級品だと分かるものであった。
手に取るとずっしりしていて、黒い畳の市松柄で、鼻緒の内側はなめした皮、滑りやすい皮底にはしっかりと滑り止めが施してあった。
このプレゼントは素直に嬉しかった。
それを察して、2号はしたり顔をしている。
着流しで出かけると言っても、ヤフオクで落札した安物の着物しかもっていないので、早速、高級雪駄に似合うようなしっかりした着物を買うことにしよう。
イヤ、待て。
その前に、娘2号にお返しのプレゼントをしなければならないが、何を買ってあげれば喜ぶ顔を見ることができるのか、まったく分からない。
まさかお揃いの高級雪駄では喜ぶまい。
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