春を待つ寒牡丹

あっという間に２月になって、今日は節分ですね。
昔のように「鬼は外、福は内」の声は聞こえませんが・・・

そして明日は立春です。
でも2月は一番寒い月なんですよね。


そんな寒い時期に頑張って咲いてる花がありました。
ホントは暖かくなって咲くのに・・・

お気に入りのブロガーさんから教えていただいた牡丹園。
ちょうど以前から行ってみたいと思っていたところでもありました。




近くに来ると、わかりやすく案内があちらこちらに立てられていました。




冬の庭・・・
ここでは四季が見れるのですね。






牡丹園は、周りを田畑に囲まれ静かなところに存在していました。
これから先には、心地よい時間が流れる予感がしていました。





入り口の受付には、きれいに活けられた牡丹。




そして、藁に囲まれた牡丹が迎えてくれました。
私は、この姿を見たかったのです。

この藁で被せてあるのを、わらボッチと言うそうです。
正確に言うと、地面までしっかりと覆ってあるのをわらボッチと言い、
上の部分だけに被せてあるようなのはわら帽子と言うのだそうです。




本当なら春に咲く牡丹の花を、この寒い時期に咲かせる寒牡丹。
陰では、それなりの手間がかかっているのですね。




簡単に言ってしまうと、
牡丹の花に、冬と春を人工的に勘違いさせるそうです。
霜よけのわらボッチを被せたり、
温度管理や日照時間など細かな手入れによって、
寒いこの時期に開花するようにしているそうです。




可愛らしいですね～。
まるで座布団の上に、仲良く寄り添うようにして咲いています。



「立てば芍薬　座れば牡丹・・・」

と言う言葉がありますが園の方のお話では、

もともと昔の牡丹はこのように背が低かったそうです。

こうして低く咲いている姿が座っているように見えるので、
牡丹の花を座った姿に例えて「座れば牡丹」と言ったそうです。

ところが、最近の牡丹は品種改良され背が高くなってきています。
なので、近年での例える意味は少し変わって葉っぱの付き方からだと言われているそうです。

牡丹は、葉が花のすぐ下についていて、葉の上に花が座っているように見えることから、「座れば牡丹」と言われているそうです。

一方、芍薬の葉は花のすぐ下ではなく離れています。
葉と花の距離があって、葉の上に立っているように見えることから、立てば芍薬と言われているのだそうです。

知りませんでした～。





こちらには、黄冠という名前が付いていました。
黄色の牡丹は珍しいそうです。




横に、このような説明の看板が立っていました。




近くにいると、良い香りがします。
香りのする牡丹はこの黄色の品種だけだそうです。
そういった意味でも珍しいですね。




バラを大きくしたような花。
みんなの注目を浴びて少し恥ずかしそう。





園内は、牡丹だけではありません。




蝋梅が咲いていました。
こちらも良い香りです。


静かに園内をお散歩します。





まぁ、雪ん子が並んで歩いているようですね。
可愛らしいです。




つい私は白い花のところへ、ふら～っと寄って行ってしまいます。




牡丹というと、この色が代表的な色でしょうか。





さざんかも、冬の庭に色を添えています。





アップにすると、牡丹ではないような・・・
ちょっと妖艶な別の花にも見えてきます。


他にも目を向けて園内を歩いていると




冬のなごりを表すものと




春に近づいているものとが共存していました。




この辺は、飛騨高山の集落を思わせる雰囲気がありました。
（行ったことはないのですが、あくまでも写真などのイメージです・・・）





冬の道は、足元の緑少なく落葉もなくて、
整然とした感じの中、落ち着いてゆっくり歩けます。

控えめな苔のみが彩りを添えて、道の年月を語ります。





やわらかくてやさしい色。
和服の柄にもよく使われる花びらの牡丹ですね。

このボタンは茎が上に向かって真っすぐ咲いていますが、
これは日本の牡丹である証拠だそうです。

西洋の牡丹は上向きにならず、頭がうな垂れているそうです。




春に咲く牡丹も同じ牡丹なのですが、
寒牡丹のひたむきさや、健気に咲く姿は、
春の華やかさはありませんが、美しいと思いました。

自己アピールしなくても、自然に伝わる美しさ。
そんな姿に惹かれてしまいます。


そんな寒牡丹に癒され出口に向かうと、




こんな大きな柚子が売られていました。
ししゆずと言うらしいです。
横に並んでいるかぼちゃも同じくらいの大きさですが、
こちらは100円だそうです・・・

　寒牡丹は、2月11日まで見られるそうです。




では我が家もそろそろ、

鬼は～外、福は～内。
　　　
　　　　鬼は～外、福は～内。
　　　　　　　
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