寂しがり屋のハーモニカ吹き。(障害者の日常生活)

サムライ・・・

こんにちは・・・

今日は暑いですね、、

体調が悪いです。

体重が1、5kg程落ちて・・・

64、5kgで,止まっています。

何故か毎回、1kgは確実に減っています。。。

 

処で昔から知っていた話ですが・・・

こんな人も居たんだと知らない人に、

読んで貰いたく思い,抜粋して書いて置きます。

以下読んでみて下さいね。。。

宜しく御願い致します。

 

 

太平洋戦争が始まってすぐの頃、坂井はオランダ軍の輸送機が飛行しているのを偶然発見したことがあった。輸送機といえど、敵の重要人物が搭乗しているかもしれず、拿捕、もしくは撃墜せよという命令が出ていた。坂井はオランダ軍の輸送機に近づいていった。

 「護衛はいないようだな・・・」坂井は周囲に目をくばりながらつぶやいた。 撃墜すべきか警告射撃をすべきか、思案しながら近寄ることにする。用心のため太陽の方角から接近した。近寄ると、機体は陽光にギラギラ輝いている。窓があって多くの顔が自分に向けられているようだ。

 坂井はさらに零戦を接近させた。陽光がさしこみ暗い飛行機の内部を照らし出す。窓を通して飛行機の内部がすみずみまで見渡せた。

 

なんと機内は負傷者ばかりで、彼らは恐怖でひきつった表情でこちらを凝視しているではないか。

彼らは鬼のような日本軍の戦闘機に飛行機もろとも撃ち落とされるかもしれないと恐怖におののいていたのだ。

窓越しに看護婦らしき女性と5才ほどの少女が抱き合ったままおびえた表情で見つめているのも見えた。

このとき坂井は心の中で自問自答した。「坂井三郎。そうだ、お前は大日本帝国海軍の栄えある戦闘機乗りだ。相手が敵機なら存分に戦いもしよう。しかし負傷者と女子供の乗っている飛行機は敵ではない。お前は敵を見なかった」このとき坂井は心の中で自問自答した。

 坂井は自分のこの言葉に一人うなづくと、女の子と女性そして多くの負傷者たちに軽く手を振り、翼をひるがえして輸送機から離れ、大空の彼方に消えていった。 

これは軍紀からすると命令違反であったが、坂井は基地に帰ってからも飛行中に何ら敵らしきものは発見せずと報告しただけであった。しかし坂井自身も自分のとった処置を軍人としてあるまじき行為と思ったのか、彼の著書にもそれらしき箇所はどこにも出てこない。この出来事は誰にも知られることもなくこのまま過去の闇に忘れ去られるはずであった。 

ところが戦後50年もたってから、この話は多くの人々に知られることとなる。当時その輸送機に乗っていた看護婦だった女性の一人が、偶然、坂井の著書を見て、零戦に描かれたマークから彼がそのときのパイロットだと探しあてたのである。

 

「私があのとき見た飛行機の胴体にもこれと同じマークがあったわ。私たちの輸送機に近づいたのはこのパイロットにまちがいない」彼女はそう確信すると、国際赤十字を通じて照会を依頼した。するとまもなく事実確認がなされ、坂井だったことが判明した。こうして運命的な出会いは実現することになった。女性は坂井に言ったそうだ。

 

「あのとき輸送機に乗っていた人々は、ほとんどが負傷者、病人、老人、女性や子供でした。みんなあなたの飛行機を見て悪魔が来たと思いました。でもあなたは笑って手を振って遠ざかっていきました。みんなは歓声をあげてそれこそ抱き合って喜びました。そして全員あなたに心から感謝したのです。あそこにいた人々は、その後、多くの家族を持ちました。あなたは多くの人々の命を救ってくれたんです。かけがえのない命の恩人なのです。」

 

そう言って、女性はあらためて50年前のシーンを思い出すと涙を流して坂井の手をとったという。

 

 

 死を恐れぬ不屈の戦闘員でありながら、常に命というものを大切にした坂井三郎。彼のとった行為こそ、まさにサムライの真意ではなかったろうか。

 

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