バチカンの世界遺産「サン・ピエトロ大聖堂」は、アテネの世界遺産「パルテノン神殿」、日本の世界遺産「法隆寺」とあわせて、世界三大宗教空間に数えられます。
バチカン市国はイタリアのローマにある世界最小の独立国で国自体が世界遺産に登録されています。また、全世界に約10億人の信者を持つカトリックの総本山でもあります。
16~17世紀にミケランジェロなどの設計により再建されたサン・ピエトロ大聖堂、バチカン宮殿などがあり、宗教的にだけではなく、芸術的にも価値のある場所です。
「サン・ピエトロ大聖堂」
口語短歌
「使徒ペトロ ネロの迫害 殉教で 大聖堂を 墓所の上に」
イタリア・バロック様式の代表的な建築物。サン・ピエトロとはイタリア語で"聖ペトロ"の意味で、64年に皇帝ネロの迫害により殉教した使徒ペトロの墓の上に建築されたといわれている。建築を命じたのはコンスタンティヌス帝で、324年のことであった。このとき立てられた聖堂(旧サン・ピエトロ聖堂)は15世紀末まで存在し、新聖堂は1502年に建築が始まった。その後、1514年にラファエロ・サンティが主任建築家に、1546年にミケランジェロが主任建築家となり工事が再開。献堂式が行われたのは、1626年のことであった。
「サン・ピエトロ広場」
口語短歌
「天使の門 くぐると見える 列柱廊 聖人像に すぐ囲まれる」
サン・ピエトロ広場は284本の、ドーリア式円柱で装飾された回廊により広場を取り囲むように構成されている。回廊の上には、ベルニーニの弟子らが作成した140体の聖人の像が飾られている。また、広場中央のオベリスクは1世紀頃にエジプトから運ばれて、バチカヌスの丘にあった競技場におかれていたものであるといわれている
「ピエタ」
聖堂内には、十字架から降ろされたキリストを抱く聖母の像を表現したミケランジェロの代表作「ピエタ」がおかれている。ミケランジェロは、ピエタ像を4体制作しているが、サン・ピエトロ大聖堂にあるピエタは、25歳の時の最初の作品である。
「バチカン宮殿」
口語短歌
「教皇の 祈りささげる 宮殿で 信者とともに 祝福与える」
ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの設計した大階段でサン・ピエトロ大聖堂とつながっている。ラファエロ・サンティとその弟子らによるフレスコ画のある4つの部屋からなるラファエロの間で有名。ラファエロ自身の代表作である『アテナイの学堂』もラファエロの間第2室にある。また、フラ・アンジェリコの壁画で飾られたニコラウス5世礼拝堂も有名である。教皇は、バチカン宮殿滞在中の毎週日曜には執務室から姿をあらわし、サン・ピエトロ広場に集まる信者とともに祈りをささげ、祝福を与えている。
「システィーナ礼拝堂」
口語短歌
「ミケランジェロ 歳月かけて 描いた 最後の審判 あまりに有名」
バチカン宮殿、バチカン美術館と繋がっている。シクストゥス4世の命により教皇礼拝堂として1475年に建設が始まり、1481年に建物が完成した。礼拝堂の名称は教皇の名に由来している。ミケランジェロが4年の歳月をかけて描いた大天井画の「創世記」、やはりミケランジェロが6年の歳月をかけた「最後の審判」の壁画があることであまりに有名。
また、教皇を選出するコンクラーヴェの会場としても知られている。
「バチカン美術館」
口語短歌
「美術館 迷路のような 建物は 宗教芸術 威容を誇る」
バチカン宮殿の北側にある美術館、図書館など20を越える施設の総称。バチカン宮殿、システィーナ礼拝堂を含めてバチカン美術館と呼ぶ場合も多い。所蔵品の中心となっているのは、ユリウス2世の彫刻コレクションである。また、キリスト教美術以外にも、古代ギリシャ、古代エジプトの膨大なコレクションを誇っている。
参照
https://worldheritagesite.xyz/vatican/
「2021年軽井沢レイクガーデンに咲いた薔薇たち」
「シャルロット」2021年8月7日撮影
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