口語短歌
「天高く 聳える塔は キリストの 神を意味する ゴシック様式」

ローマ時代からの古い歴史を誇るドイツの文化都市ケルンの街に聳え立つケルン大聖堂。ゴシック様式の建築物として世界最大の姿は、ケルン中央駅前の広場から見ることができ、その驚愕の大きさには驚きを覚えます。ドイツ人観光客にも人気の高い観光スポットで、ドイツで最も人々が訪れる教会です。高さ157m、奥行き114m、幅86mもあり、40階のビルに匹敵する姿は迫力満点です。
ケルン大聖堂の背景
口語短歌
「聖堂は 夜空の街に 聳え立ち 絢爛たるに 感嘆するも」

1880年に完成した大聖堂はフランス式ゴシック様式のカトリック教会で、約632年の歳月をかけて建てられました。1164年にミラノから送られた東方三博士の聖遺骨を納めるのにふさわしい聖堂を建築したいと建てられ、ゴシック様式の建築物の中では世界最大級といわれています。ドームの高さはそんなには高くありませんが、大きく突き出た2本の塔には圧倒されます。初代の大聖堂が作られたのは4世紀。最も古い聖堂として知られ正方形の建物でした。その後は建設中止と再建が何度も繰り返されましたが、1842年から工事が再開され無事完成しました。ドイツの象徴であるケルン大聖堂は、現在も世界遺産として堂々たる姿を見せています。
ケルン大聖堂の見どころ
口語短歌
「小塔の 魅力を見せる 外観は 装飾されて 神秘的にも」

ケルン大聖堂の第一の魅力は、外観の重々しく立派な姿です。人の目に触れない細部にまで装飾がされています。
世界最大級の小塔を持つケルン大聖堂

真下から見上げるファサードには3つの玄関と2つの塔があり荘厳な雰囲気とスケールの大きさは圧巻です。有名な彫刻作家が作った何百体もの彫刻が飾られています。またブロンズの扉にも美しい彫刻がされ、西正面扉口中央には「旧約聖書」の一場面が浮き彫りされています。スケールの大きい大聖堂ですが、繊細な彫刻が施され、その姿は荘厳かつ神秘的です。
美しい装飾と美術品の宝庫

内部は全長144mあり、広い幅の翼廊と高い中廊、大聖堂を支える石柱と石像、壮麗なステンドグラスなどが配され重厚感を感じます。
ゴシック様式を表す聖堂内

リブ・ボールトの円天井と跳び梁や尖頭アーチが施されたゴシック様式特有の開放感を感じる聖堂内は、壮麗で癒しの雰囲気。大聖堂は神の国(天)と考えられ、また、大聖堂は天高く聳え立つべきと考えられ、高さとキリスト教の神を意味する光を最大限に取り入れた造りになっています。また、多くの柱にある壮麗な装飾、天井にある山型の尖頭アーチ、高層窓を彩るステンドグラスは必見です。
息をのむほど広い身廊

二本の塔の内部には1380年に完成した「ペトロとパウロの一生」の繊細な彫刻を施した門があります。そこには入口から延びる五廊式で高さ43.5mを超える身廊と、奥に長くつながる内陣や放射線状に配された廊の先には礼拝堂が造られています。
幻想的なステンドグラス
口語短歌
「神秘なる 窓から漏れる 光こそ 幻想的で 心安らぐ」

内陣を囲む周歩廊には新旧の聖書を描いた色鮮やかなステンドグラスが配されています。南側の側廊には、とても有名な2007年に現代絵画の巨匠ゲルハルト・リヒターによって作られたデザインの格子柄のステンドグラスがあります。第二次世界大戦で完全に壊されたステンドグラスの後に設置されました。

西ファサードから入って右手にはバイエルンの王、ルートヴィヒ1世が1842年に奉納した5枚のステンドグラスが設置されています。「バイエルンの窓」と呼ばれ、全てに寄贈を示す文言と紋章が記されているとのことです。キリストの受胎の告知、アダムとイブ、4人の預言者、東方三博士の礼拝、ピエタ、聖霊降臨、聖ステファノの殉教などが描かれています。その壮麗さは見物で、外から差し込む神秘的な光は美しく温かい光に心が安らぎます。
参照
https://worldheritagesite.xyz/cologne-cathedral/
「2021年軽井沢レイクガーデンに咲いた薔薇たち」
「カミューユ・ピサロ」2021年10月7日撮影
