海外だけでない、魅力が詰まった日本の海を自信を持っておすすめします。初心者の方々からベテランの方々まで幅広く楽しめるスポットをご紹介します。
東京「小笠原諸島」
「東洋の絶海の孤島ガラパゴス 島の生き物独自の進化」

2011年には白神山地、屋久島、知床に次ぐ4箇所目の世界自然遺産に登録されました。島が形成されて以来、日本本土から隔絶していて、島の動植物は独自の進化を遂げているため「東洋のガラパゴス」と呼ばれています。いわゆる絶海の孤島です。どこまでも広い空に無数のカツオドリが羽ばたいて、何気なくそこにある小さな無人島の雰囲気が秘境感を醸し出し、そこら中に飛び跳ねるイルカの群れが見えますし、冬場はザトウクジラまで見えてしまいます。

オビシメやミズタマヤッコなどの小笠原固有の魚に、伊豆諸島を代表するユウゼンやレンテンヤッコ、国内ではほぼ見かけることのないダイダイヤッコやコガネヤッコなどの面白い魚も見られます。強面のシロワニなどもしかり、この海でしか出会うことのない生き物が満載です。次から次へと面白生物やダイナミックで心踊るシーンや魚群が現れる。ついでに言えばインターバル時間などでもイルカがやってきたりします。
館山「伊戸」
「海底の景色驚愕で壮大な ポイントの名前シャークシティも」

ポイントの名前は、「沖前根」シャークシティです。海底の砂地の水深は20m〜24mで、そこに東西約150mに伸びる沖前根があり、根のトップは水深約15m。海底に到着すると、もうすでに周囲はサメだらけです。種類はドチザメ。日本近海から東シナ海にかけての沿岸に生息しています。最大全長は150cm。性格はおとなしく、人間を襲うことはありません。それでも、数が圧倒的なので、海底の景色は驚愕で、かつ壮大です。

砂地に擬態する大きなツバクロエイを見せてもらい、またクリーニングされていたヒゲダイにもご挨拶です。定置網がなくなったので、これまで漁の主力商品だったアジ、イサキやカンパチ、ヒラマサがより多く見られる様になりました。また、春先には、定置網にマンボウが入っていたので、もしかするとこれからは水中で出会えるかも知れません。サメ以外の魅力もどんどん期待できそうです。
伊豆「神戸元」
「興奮は外洋らしい光景で ハンマーヘッドのダイナミックな群れ」

日本の首都東京から車で約3時間半。電車でのアクセスも可能。これだけ首都圏から近いところでハンマーヘッドの群れに遭遇できるチャンスがある場所なんて、他にあるでしょうか。ガラパゴスやココ、マルペロなどいわゆる秘境と称される場所もハンマーヘッドの群れは有名ですが、神子元のようにデイトリップでのダイビングで、しかも1本毎に港まで帰港できる場所というのも、神子元だけでしょう。

熟練のダイブガイドの読みでポイントをチョイスし、潮に乗りながらハンマーヘッドとの遭遇を待ちます。潜行した瞬間からタカベやイサキの巨大な群れが、我々を取り巻くように出現します。そこにカンパチなどの回遊魚が執拗なまでにアタックを繰り返し、魚群は「ドン!ドン!」と炸裂音を立てながら逃げ惑い
潮がブチ当たる外洋らしいダイナミックな光景に興奮は止むことがありません。
沖縄「石垣島」
「温暖なマンタが泳ぐ石垣は 黒潮流れ恩恵受ける」

石垣島は言わずと知れた国内有数のマンタスポットであり、海底環境の多さ故にマクロ生物も楽しむことができます。フィリピンからの黒潮の恩恵を受けるため、国内初記録種は元より、国内ではここでしか見られないという種も少なくありません。個人的に推したいのは石垣島名蔵湾周辺の内湾ポイントです。干潟部分にはマングローブ林床が茂っているため、濁っていることも多いですが、その分サンゴの密度は素晴らしく、そこに依存する生物も非常にバラエティーに富んでいます。

美しい砂地の広がる竹富島や新城島のスカシテンジクダイやキンメモドキが群れるパッチリーフも素晴らしいです。西表島のサンゴや魚群、黒島の地形など、気持ちのいい海から、マニアックな生物がいる海まで、ここまでのダイビングバリエーションを誇る海は世界的にも希少です。
参照
https://www.wtp.co.jp/japansea/