「浅間山明鏡止水」あさまやま めいきょうしすい

小諸城址公園・懐古園の「光と緑のアンサンブル」

小諸城址公園・懐古園の「光と緑のアンサンブル」


6月3日小諸城址公園・懐古園に行って来ました。

小諸城と言えばあの武田信玄の軍師山本勘助が縄張りした有名なお城です。

最近ではV6の岡田准一さんがNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」で主演・黒田官兵衛役をやりました。

お城は落とされて今は空城ですが、石垣は立派に残っています。




武田の軍師、築城の名主 山本勘助の小諸城縄張り

天文23年(1554年)甲斐の武田信玄の侵攻で武田氏の手中に落ち、支配された鍋蓋城以下諸城になります。

信玄はこの地の重要性にかんがみ、 重臣の山本勘助と馬場信房に命じて鍋蓋、乙女城を取り込んだ新たな縄張りをして城郭を整備し、大城としました。

勘助が縄張りをした小諸城は「攻めるに難しく、 守るに易い城」いわば難攻不落の城でした。

小諸城址本丸跡には山本勘助が小諸城築城の時に研磨したと伝えられている鏡石があります。

勘助は朝夕この鏡石におのれの顔を映し反省したと伝えられています。




私はこの古城が大好きです。天守はありませんがここに立ちますと古城ロマンが彷彿と湧いて来ます。

藤村もここに立って「小諸なる古城のほとり ~」と詠んだことを思いますと、感慨もひとしおです。
苔に覆われた石垣、光と緑のアンサンブルをお楽しみください。

写真の最後に島崎藤村の「千曲川旅情1と2」を掲載しておきます。



小諸城址公園・懐古園の「光と緑のアンサンブル」























『千曲川旅情の歌』(ちくまがわりょじょうのうた)は、島崎藤村の詩。

明治38年(1905年)に発行された「落梅集」が初出。

同詩集冒頭に収められた『小諸なる古城のほとり』、後半の『千曲川旅情の詩』を、

後に藤村が『千曲川旅情の歌 一、二』として合わせたものである。


弘田龍太郎:小諸なる古城のほとり(島崎藤村)


「小諸なる古城のほとり」  -落梅集より-
                             島崎藤村
小諸なる古城のほとり          
雲白く遊子(いうし)悲しむ
緑なすはこべは萌えず       
若草も藉(し)くによしなし
しろがねの衾(ふすま)の岡辺(おかべ) 
日に溶けて淡雪流る

あたゝかき光はあれど          
野に満つる香(かをり)も知らず
浅くのみ春は霞みて           
麦の色わづかに青し
旅人の群はいくつか           
畠中の道を急ぎぬ

暮行けば浅間も見えず          
歌哀し佐久の草笛(歌かなし)
千曲川いざよふ波の           
岸近き宿にのぼりつ
濁(にご)り酒濁れる飲みて       
草枕しばし慰む


「千曲川旅情の歌」     -落梅集より-
                             島崎藤村

昨日またかくてありけり         
今日もまたかくてありなむ
この命なにを齷齪            
明日をのみ思ひわづらふ

いくたびか栄枯の夢の          
消え残る谷に下りて
河波のいざよふ見れば          
砂まじり水巻き帰る

嗚呼古城なにをか語り          
岸の波なにをか答ふ
過し世を静かに思へ           
百年もきのふのごとし(百年もきのうのごとし)

千曲川柳霞みて             
春浅く水流れたり
たゞひとり岩をめぐりて         
この岸に愁を繋ぐ

コメント一覧

knsw0805
すずさん、コメントありがとうございます。
石垣、歴史ロマン、時空を超えて・・・・
私が感じているものを表現してくださって、とても嬉しいです。
そして撮影の意図を感じていただきありがとうございます。
knsw0805
オライさん、ありがとうございます。
小諸城址公園に行けば「藤村は生きているな」と感じました。
goodbook_2007 すず
おはようございます。

石垣が何とも味があり、
歴史ロマンを感じさせます。

こういう場所を発見すると、
時空を超えて、自分の魂もどこかへ旅してしまいそう~
orai
おはようございます。
小諸なる古城のほとり雲白く遊子悲しむ
懐かしさがこみ上げてきました。
習ったのは中学生の頃だと思います。
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