「世界の最も美しい村協会~フランス編⑩」ローヌ地方~写真と短歌で綴る世界文化紀行
絵葉書のように美しいフランスの小さな村。パリやリヨンといった大都市の洗練された街並みとは異なる、素朴で飾らない風景は住民の誇りです。今回はフランス国内のみならず世界中の人々に愛される「フランスの最も美しい村」の魅力を余すところなく紹介しています。
口語短歌
フランス「ローヌ地方」
「シェフたちを虜にしてるブレス鶏 ミシュラン星が腕競いあい」
フランス第2の都市リヨンから地中海へと流れる、ローヌ川流域に広がるこの地域。ボジョレー・ヌーヴォーや、柔らかで親しみやすい味わいが魅力的なローヌワインなど、恵みある土壌を活かしたワインや、一面に広がるブドウ畑の風景を楽しむことが出来ます。北部は温かみのあるオレンジ色に統一された街並み、南部はプロヴァンスの薫り漂うラヴェンダー畑や明るい色の石造りの民家が魅力。またカルトゥジオ会やヨハネ騎士修道会など、多様なキリスト教派の影響が見られる村が多く、その歴史的背景が街並みに個性を与えています。
ローヌ地方の中心都市リヨンでは絹織物産業で大きく発展を遂げたことで知られ、ルネサンス期の風情が残る暖色系の街並みは世界遺産にも登録されています。その街並みを古ヴィエールの丘の上から見下ろす大聖堂は、リヨンのシンボルとして住民たちに愛されています。
また美食の街としても有名で、ブションと呼ばれる郷土料理を提供する大衆レストランやポール・ボキューズをはじめとする多くのミシュラン星付きの名店までが腕を競い合い、訪れる人々を魅了しています。リヨンの北に位置するブール・カン・ブレスという街は、フランボワイヤン ゴシック様式の傑作と言われるブルー王立修道院で有名。15世紀初めにマルグリット・ドートリッシュ妃の命により亡き夫への永遠の愛の証として建設されました。またこの街は「ブレス鶏」と呼ばれる高級地鶏の産地であり、東京ドーム1個分の敷地に500羽までしか飼育が許されていないその徹底した飼育環境で育った鶏は、フランス中の一流シェフたちを虜にしています。
参照
https://lesplusbeauxvillages.com/liste/les-plus-beaux-villages-de-france/