そして、【配信】だけでなく、ついにBS朝日での【放送】も決まった。(ドラマ『Love Beyond Frontier』)
タイ・エンタメの波は、いよいよ力を増して日本に押し寄せて来たようだ。
魅力的な俳優さんが多いタイの芸能界だが、BLというジャンルでなければ、日本で、ここまで注目され人気が出ることはなかったのかもしれない。
なぜ日本で、そしてアジアで、こんなにもBLドラマが好まれるのか、その理由は私なんぞのニワカが分析出来るようなものではない。本当に様々な要因が絡み合っていると思う。
BLについての分析はちょっと脇に置いて……。GMMの戦略というか、彼らの全世界に向けたアピールについて、今一度考えてみたい。そしてそれは、日本のエンタメにとっても、これからの新たな型になるのではないだろうか?例えば国内で今ひとつ正当な評価がされていない、不遇なアーティストにとって、突破口になり得るのでは?
ある男性グループのケースを通して考えてみたい。
そう。このところ気になっている超特急という5人組のグループである。
彼らはその見た目に反して【非アイドル】をコンセプトに活動している。結成してもう9年なんだそうだ。その間、いわゆるキー局の地上波に出演したことはほとんどないという。レギュラー番組はあったが、すべて有料チャンネルだったらしい。(現在WOWOWにて『ゴリゴリ超特急』という番組あり)
『警視庁いきもの係』というドラマの主題歌だった『My Buddy』はダンスも含めて見たこと、聴いたことがある方も多いかもしれない。You Tubeでの動画再生回数も1000万回を超えて彼らの動画コンテンツの中で最多となっている。8号車と呼ばれるファンも多い。LIVEをすれば大きなハコが軒並み満杯となる。なのに1度も、地上波出演がないとは何故か……?決してアーティスト側が拒否しているわけではないらしい。
以下はあくまでも私の想像(妄想)だ。
歌って踊れる男性グループはどうしてもあの【最大手 J】とキャラがかぶってしまう。歌番組ではその【J枠】というものがすでにあり、見た目似たようなグループはキャスティングされにくいのだろう。(出演させないように圧力をかける……なんてこと、天下のJがする筈がない、と思う。いや、思いたい。一応w)
そして、運営側にも問題がある。彼らの所属はスターダストプロモーション。(遣都くんと同じだね)ついでにレコード会社も自社レーベル。もうここで弱さが……。😢事務所枠もなければレコード会社枠もないのだ。不利な闘いである。いくら実力があっても、人気があっても、良い楽曲を持っていても、歌番組出演の道は険しい……。そこを何とかするのが運営側のお仕事だと思うのだが、はた目で見ていてもお世辞にもやり方が上手いとは言えないのだ。
超特急は2018年MAMA(Mnet ASIAN MUSIC AWARDS)にて日本人アーティストとして初めてFavorite Dance Artist Japanという賞を受賞している。しかし、これを知っている人はあまりにも少ない。(私はこのイベントについてすら知らなかったがw)事務所はもっとアピールするべきだったと思う。(ちなみに北村匠海が所属するDISH//とは同期なんだそう。)
ファン(8号車)は頑張っている。メンバーが二人脱退するという試練を乗り越えて、多くの人が変わらず応援し続けている。運営側から繰り出されるグッズや生写真、もちろん円盤やチケットも必ず購入。これは職場の8号車さんを見て思うことだが、運営側はどうにかしてファンからお金を吸い上げよう(言い方失礼)としているように見える。そして、そこで満足しているようにも……。本気で彼らをもっと多くの人に知らしめようとはしていない。……ように見える。いわゆる内需で潤っていれば、危機感は持ちにくいのだろう。
ここで、冒頭に書いたGMMの戦略との違いを感じてしまうのだ。
タイドラマの俳優さんたちは、初めから世界に向けて売り出されている。ネットを利用する誰もが無料で見られる、You Tubeを媒体としたドラマ配信。そこを選んだタイのエンタメ界の先見の明というか、その方法が素晴らしい。どこまでが戦略だったのかは不明だが、結果的に彼らの人気はまさにワールドワイドに広がったのだ。
国内の事務所同士のパワーバランスとか、歌番組の出演枠とか、そんなん、小さい小さい。超特急も、もっと違う方向を見てはどうだろう?
良い楽曲と良いパフォーマンス。
それを武器として世界にアピールしてみては?
『Dynamite 踊ってみた』の動画で、彼らのスキルの高さは証明済みだ。この動画では聴けないが、タカシくんのヴォーカルはいい。中音域のビブラートや高音のファルセットなど、どの男性グループにもない色気がある。また、王道アイドルものの曲からロック、R&Bテイストなど、多彩なジャンルの曲を歌いこなす柔軟性も持ち合わせている。器用な人ではないみたいだが、地道に努力を重ねているのだろう。声帯が安定したこれからがさらに楽しみだ。(個人的に、ダンスは喉に負担のない範囲に抑えて欲しいと思っている。)
画像はラッパスイセン。
(今日、アパート前の駐車場に咲いていたのを撮影したもの。)
水仙のNurcissusという英語名はたしかナルシストという言葉の語源でもあったと思う。
泉に映った自分の姿に恋をしてしまう若者の話。
アーティストにとって、ファンはある意味、泉なのかもしれない。
顔を向ければ、熱狂し温かく迎えてくれる心地良い泉。いつもカッコいい自分が映っている泉……。
でも、そこで満足していいのだろうか?彼らを満足させていていいのだろうか?(もちろん彼らの本心はわからない)
彼らにもっと違う景色を見せてあげたいとは思わないのか?
他国でLIVEやイベントが開かれるような、そんな世界線……。現在のタイドラマの逆バージョン。
どうだろう?超特急には新しい展開を期待したいな……。手始めに6月のLIVE、部分的にスマホでの動画撮影OKにしてみない?それをSNSで全世界に拡散させてみない?タイ式にならって。きっとチェリまほでタクヤくんを知ったアジアの人たちにも響くと思うよ。
以上、8号車でもない(いや8.5号車くらいにはなってるか?w)でも、もっと彼らの露出を期待している、部外者の戯言でありました。
長々、失礼!